月が綺麗な夜に貴方と

もくひょう ページ19

「あの…先輩！」




『ん、何？』




集中してるからかウォヌ先輩から気の抜けた返事が返ってくる



視線は本に落としたままで、私の方なんか全く見てくれない



…話す時くらい私の事見ればいいのに！！




なんか、変に緊張して損しちゃった





ウォヌ先輩に見られないように片方のほっぺたを膨らませて見る





まあ、、ここでくじけちゃダメだ私！




今日、私には一つの目標ができたんだから




それは…




「今週末、一緒に街に行きませんか！？」





ウォヌ先輩をデートに誘う事！





思い切って言っちゃったったけど



先輩なんて言…



『何で？』




ボソッと呟くウォヌ先輩



「へっ？」





『いや、何で一緒に行かないといけないの？』





無愛想に答えるウォヌ先輩




ちなみに視線は本から数ミリも動いてない




さっきまでずっとヘラヘラ笑ってたけど



その笑顔もバキッと固まっていくのが自分でもわかる




で…




ですよね〜！





心の中で大きなため息をつく




ねえ…




誰かを好きになるのってこんな難しいの！？

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