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story18*覚えてない ページ21

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私はぎゅっと手に力を入れ、覚悟を決めた。作戦を最後までやる覚悟を。


そして“あと一押し”をするため、異能力の操作に意識を向けた時だった。



______肩にぽんと、手を乗せられたのは。




その瞬間、悪者たちを縛っていた幻影が消え去る。


背後に目を向けると、真剣な顔つきをしている太宰さんが私の肩に手を置き、異能力を解除していた。



咄嗟に叫んでしまった。




「ちょ、何やってるんですか!」


「仕方ないでしょ。相手が相手だし。」




あと少しだったのに!


そう爛れていると、今度は中也さんがこちらを見て目を丸くしていた。



しかし、作戦が失敗してしまった私はそんなの目に入れず、太宰さんを涙目で見上げた。




「ちょっと太宰さん、途中まで完璧だったのに!」


「このまま作戦を続けていたら君、潰れて死んでいたのだよ?」




うっ、と声をもらす。確かに太宰さんは危なくなったらすぐ止めると云っていたし………



その時、固まっていた中也さんがやっとこちらに近づいてきて……………そして太宰さんを蹴り飛ばそうとした。




「え!?」


「やっほー中也。機嫌が良さそうで何よりだよ。」




蹴りを軽く避けた太宰さんは、ニコリと貼り付けたような笑みを向けた。



その方向に私も顔を向けると、目が合う。




「何で此処に居るンだよ、太宰。大事な取引の最中まで手前の顔を見なきゃなんねぇ俺の気持ちが分かるかァ?」


「……?」




さっきははっきりと顔を見なかったからわからなかったけど、私どこかでこの人にあったことある?


あからさまに怒っているその人は、私に目を向けると、驚いたような顔をした。


そしてすぐに太宰さんに視線を戻した。




「太宰、真逆…………」


「嗚呼、その真逆だよ。」




謎の確認作業をした彼は、また私のほうへ目を向けると何処か嬉しそうな顔をした。




「こんな所で会うとは思ってなかったな。久しぶりだな、A。」


「……え!?」




何処かで会ったような気がしたけど、そんなに親しい関係でしたっけ!?


狼狽えている私の様子を見て、彼はすぐに何かに納得したようだった。




「ま、会ったのは一回だけだしな。覚えてなくても仕方ねぇか。名前は分かるか?」


「………中也さん?」


「おお、ちゃんと覚えてンじゃねぇか。」


「いえ、太宰さんが連呼していたので。」


「オイ」



ヘラヘラしている太宰さんを、中也さんはまた睨みつけたのでした。



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鈴蘭(プロフ) - ウナさん» 私も書いててひえええってなってます笑(?) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - みそしる大臣さん» そんなドキドキをお届けできているなんて嬉しい限りです(^^) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - SAKA0829093さん» ありがとうございます!ダラダラ更新で本当すみません… (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - もうヤバイですマジでもうヤバイですよ!!!!ひええええってなります(?) (2019年4月3日 19時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
みそしる大臣 - 夢主より僕の方が早くキュン死にしそうだ…心臓が持たない! (2019年3月30日 23時) (レス) id: 487407bef1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴蘭 | 作成日時:2018年5月25日 1時

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