story1*謎のイケメンさん ページ3
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「お、おはようございます…!!」
早朝、
探偵事務所の扉を開け、挨拶をした私。
「Aか、おはよう。」
「Aさん、おはようございます!」
中にいらっしゃった国木田さんと敦くんが返してくれて、ほっとしました。
そして次に、予想通りの質問が降ってくる。
「太宰の唐変木はどうした。」
「あ、あはは………」
この言葉を聞くのは、入社初日から毎日のこと。
いつの間にか私が太宰さんを社に連れてこなければならない雰囲気になっていた。
何故私が太宰さんのお世話係のような事をしているのか。
それにはちゃんとした理由がある。
「お前は太宰の同居人なんだからしっかり彼奴を連れてこい。お前の頼みなら彼奴だって聞き流せないだろう。」
「うーん……、そんな事は無いんですけどね……」
そう、私と太宰さんは同居___と云っても、社員寮の一室だが___しているのだ。
1ヶ月前、短大を卒業した私は武装探偵社に来た。
「はっ、早瀬Aと申します!未熟者ですが、なにとぞよろしくお願いします!!」
もともと人見知りの性格だったが、社会人になってはそんな事も云ってられない。
初めてお腹の底から声を出して行った自己紹介。
武装探偵社の皆さんは、私を受け入れてくれた。
「国木田独歩だ。暫くは俺がお前の教育係になるよう、社長から仰せつかっている。」
「はい、お願いします!」
一見厳しそうな国木田さんも、話すととても真面目な人で早くも気が合い始めた。
すると、彼がこんなことを云う。
「そんな真面目なお前には天敵が居る。今日は……
「は、はぁ……」
武装探偵社にもそんな人は居るんだなー、なんて。この時は軽い感想しか持ったなかった。
…………のに。
「それって私の事かい?」
「うひゃぁぁぁあ!!?!?」
突如、背後に人が現れた。肩に手を乗せられ、驚いて叫んでしまう。
振り返ると、そこに居たのは………
「太宰治だよ。よろしくね。」
恐ろしく顔の整った、イケメンさんでした。
この人が国木田さんの云っていた不真面目な人……?
そう疑問を持っていると、太宰さんは私の方を向いて、こう云いました。
「やっと会えたね、A。本当に久しぶり……」
………いつ、どこで会いましたっけ。
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鈴蘭(プロフ) - ウナさん» 私も書いててひえええってなってます笑(?) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - みそしる大臣さん» そんなドキドキをお届けできているなんて嬉しい限りです(^^) (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - SAKA0829093さん» ありがとうございます!ダラダラ更新で本当すみません… (2019年4月30日 12時) (レス) id: 2e99d5c18a (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - もうヤバイですマジでもうヤバイですよ!!!!ひええええってなります(?) (2019年4月3日 19時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
みそしる大臣 - 夢主より僕の方が早くキュン死にしそうだ…心臓が持たない! (2019年3月30日 23時) (レス) id: 487407bef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴蘭 | 作成日時:2018年5月25日 1時