完璧ダーリンさん。【 センラ 】

デート ページ12

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白のブラウスにパステルなピンクのロングスカートを履く。春って感じで可愛い。
ワンポイントの花がついているピアスをつけて、ドアを開ければ、すぐにセンラさんと目が合った。

｢かわいい〜〜！｣

｢っひ！？｣

すぐにセンラさんに捉えられてしまって、ぎゅうぎゅう抱きしめられた。
春っぽくてかわいいなぁ。ピアスも似合ってる。ウエスト細すぎへん？ かわいい。と蜂蜜よりも甘くてトロトロとした言葉で私を溶かしていく。

｢センラさんは……かっこいい、です｣

｢んふ、知ってる｣

お前のカレシやもん。

自信ありげに私の言葉を肯定すれば、唇に軽く触れてキスを落とした。
その自然すぎる動作にポポポと顔を赤くしていれば、行くで〜 と車の鍵を掴んで玄関へと行ってしまった。慌てて追いかける。


今年の春からの新入りさんの白いバレエシューズを履く。数万円するお高いやつだけど、センラさんがプレゼントしてくれたやつだ。私たちはなんの前触れも無くプレゼントを渡すことが多い。

私だってつい最近3万円くらいのピアスをいきなりセンラさんにプレゼントした。高いわボケ！ とキレられた割には今もそのピアスを付けてくれている。

助手席に乗り込んで、シートベルトを留める。
発車した車に心地よく揺られながら、センラさんとの楽しい会話を堪能する。

｢センラさんって面接官したんですよね？｣

｢そうそう、今年来る子はキャラ濃いよー｣

仕事出来るセンラさんは面接官にも選ばれて、お偉いさんと並びながら質疑応答を行っていた。
採用者等々の会議の中にセンラさんの名前があったことを思い出す。次元が違います。すごいです。


｢えっと、その……｣

｢んー？｣

なんでも言うてみ、と優しく言ってくれたが、言いづらい。
でも気になる。
意を決して、センラさんの方を向いた。彼は運転中で前を向いていたけど。

｢可愛い子、いましたか……？｣

流れる沈黙。後悔する私。
そんなこと言っても困らせるだけって分かってました。でもやっぱり気になるんです。もう採用者を知っているセンラさんがこの子かわええグフフってしてる所を想像してヤキモチ焼いちゃうんです。

｢ふは、｣

沈黙を破ったのはセンラさんの柔らかい笑い声。

｢安心し、俺お前しか見えてへん｣

視線は前のまま、幸せそうに笑うセンラさんを見て私も幸せになった。



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