Prince 46 ページ46
side 涼太
今日は少し練習が長くて、
終わる頃にはほとんどの部活の奴らが下校してた。
…今日あいつと帰る約束してたっけ。
全くもって覚えてない。…多分、してない。
「涼太!水飲みに行こーぜ!」
「うっす!」
部長の先輩が話しかけてきて、
一緒に軽く走りながら水道のところへ。
その間にAが見えて、
目が合った気がしたけど…なんとなく逸らした。
「お、涼太」
「え?」
「さっき門のところに例の彼女いたぞ?」
「あ…まじすか」
「1人だったけど、一緒に帰んねえの?」
「別に約束してないんで…」
「まあな〜毎日一緒に帰るのはあれか〜」
「先輩はどうなんすか?」
「俺は毎日一緒に帰るけどね笑」
「おお〜」
Aがいたこと、知らないふり。
そしてそんな先輩は高1の頃から女子サッカー部の部長と付き合ってるらしい。
美男美女でお似合いで、仲も良くて、
本当に憧れのカップルだーって俺の同級生は皆言う。
「長続きするといいな」
「そーっすね」
そんな話をしていると、水道の所についた。
これでとりあえず恋バナ的なのは終わりか…と思っていると、
水を飲み終わるとまた先輩の話は再開。
「え、待って待って、涼太から告ったんだよな?」
「あ、はいっ」
「どこが良かったの?あの子の」
「…一目ボレっすかね」
「なるほどなあ〜あの子可愛いもんな」
「え!マジすか?!」
「何。何そんな驚いてんの。普通に可愛いと俺は思うけど?」
「はあ…」
「涼太の彼女としてはぴったりだと思うし…」
「はあ…ありがとうございます…」
「そんなびっくりしてると彼女に失礼だぞ。笑」
「そうっすよね…」
あいつ…可愛いのか。
先輩から見たら可愛く見えるのか。
やっぱりそうなのか。
Aは、可愛い。
俺の偽彼女は、可愛いんだ。
あの素直なところとか、そういう所、
何度か思ったことがある。
けど自分の中で女子のことを可愛いなんて、
思いたくなくて否定し続けた。
…なんか今、あいつに会いたい。
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すず(プロフ) - yukiさん» お返事遅くなってしまい申し訳ございませんm(_ _)m 嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張りますのでよろしくお願い致します! (2017年9月13日 20時) (レス) id: d2dd238957 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - スゴくドキドキするし、いつも先が気になってます。すごいお話作るの上手ですね!これからも応援してます!! (2017年8月24日 17時) (レス) id: 1a7bc98370 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 弥百合さん» ありがとうございます!毎日読んでいただけるのはとても嬉しいことです(^^)頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2017年7月1日 10時) (レス) id: d2dd238957 (このIDを非表示/違反報告)
弥百合(プロフ) - もうめちゃくちゃキュンキュンしっぱなしです!毎日このお話読んで癒されてます♪これからも頑張って下さい★ (2017年6月30日 23時) (レス) id: 7a09792cbe (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - なつぽんさん» ありがとうございます(^^) 頑張ります! (2017年6月13日 19時) (レス) id: 0f06d5cbc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すず | 作成日時:2017年6月9日 22時