歌い手探偵始めました。 ページ6
次の日
まふまふさんと約束した場所に向かう私。
昨日とは大違いで蒸し暑く
少し歩くだけで生温い風が肌につく
「うー、暑い」
うなだれながらあるく、Aは
近くの用水路で泳ぐカエルさえ羨ましかった。
「あと少し…」
学校の裏門が見えてきた時、
ふと、見覚えある後ろ姿を見つけた。
「ま、まふまふさん!」
そう言って彼の元へ走っていくと
「おはよう、Aちゃん」
と、少し長い髪を揺らした。
「すみません、遅くなってしまって」
「いやいや、気にしないで…さぁ、ここで喋ってても暑いから移動しようか」
「あ、はい!」
荷物は、申し訳ないけどまふまふさんに持ってもらい。
新しい住居へ向け歩いていく。
裏門から見て右手にある大通りを通り、
その三つ目の細い小道の中へ
「涼しい…」
小道はちょうど日陰になっていて
風通りが良く肌につく汗を乾かしてくれる。
「ここは、滅多に人が通らないから。特に手入れはされてないんだ。」
「へぇ、、こんな道があるなんて知りませんでした」
たわいもない話をしていると
いつの間にか、細い小道が林の道に変わっていた。
「綺麗…」
「ここなら本を読むにも最適でしょ?仕事がない時とかはここに来るといいかもね。
そして、目の前に見える建物が今日から君の住むところだよ。」
「広い…」
建物を見て呆然とする。
まるで、豪邸の別荘のように大きく
だけど、生活感がある住みやすい家だ。
「さぁさぁ、中へ入って。紹介しなきゃいけない人がいるからさ。」
「お、お邪魔します?」
こうして、幸先不安な探偵生活が始まることになった。
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作者名:海梅 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/miumedesu
作成日時:2017年7月30日 11時