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「いらっしゃいませ〜」
エプロンを着た爽やかな彼。
まさか本当に飲食店で働いてるとは。
「こちらの席どうぞ」
「カウンターのど真ん中…」
「俺の顔がよく見えていいでしょ?」
「…」
「なんか言えよ」
「すごくいい席」
「あはは!棒読み!」
柔らかい声で笑って湯気の立つマグカップを私の前に出した。
「はい、あったかいキャラメルラテです」
「…いただきます」
「熱いから気をつけて」
息をかけて少し冷ましてゆっくりとマグカップを傾けた。
「…どう?」
「美味しい」
「よかったぁ」
正直あのコーヒーショップのよりも好みの味。
だけどそんなこと言うと調子に乗るから言わないでおこう。
「サンドイッチも…」
「ん?」
「美味しかった」
「そう言ってもらえて嬉しいなぁ。また作るね」
「…うん。ありがとう」
本当に嬉しそうな笑顔。
なぜかほんの少し胸の奥が苦しくなった。
「たつ」
「はぁい?」
「最後に彼女いたのって、いつ?」
「えぇ?急だねぇ。…半年くらい前かな」
「どうやって出会ったの?」
「それこそあのコーヒーショップで順番待ってた時に声かけられた」
「…逆ナン?」
「そんな感じ」
「その前は?」
「えーっと、前に行きつけだった美容院で俺のこと担当してくれた子。告白された」
「…その前」
「たしかぁー…友達と居酒屋で飲んでたら隣のテーブルで」
「声かけられた?」
「うん」
「たつって意外とモテるんだね」
「そうかぁ?そうでもないよ」
「全部相手からじゃん」
「…たしかに今まで付き合った子は相手からだね。自分から好きになった子いないかも」
「ふーん…」
「Aちゃんのこと諦めて別の人とって思ってたけど心の奥底ではやっぱり諦めきれてなかったんだよね、ずっと」
「…」
「だから半年前の子を最後に、Aちゃんを諦めることを諦めたのよ。そしたらチャンス到来…的な?」
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涼-suzu-(プロフ) - mamemiyaさん» ぜひたっくんの頭よしよししてあげてください。きっと喜ぶと思います( *˙ω˙*)و グッ! 幸せをお届けできてよかったです! (2023年3月20日 17時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - いくさん» こちらこそありがとうございます。どこまでもヒロインちゃん大好き甘々たつくんでした! (2023年3月20日 17時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - ステキです!ふっかよく頑張った(どこ目線)と頭撫でたくなりました。とても幸せな気持ちになれました。 (2023年3月20日 11時) (レス) @page45 id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - ステキすぎるー!!!after storyです。ありがとうございます。 (2023年3月19日 22時) (レス) @page45 id: b9250881d5 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます!でろでろすぎて私の脳みそ溶けました〜(危) (2023年2月12日 23時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2023年2月3日 15時