Last Story〜Tatsuya.F〜 ページ34
なんだか眩しさを感じてゆっくり目をあける。
温かさを感じて隣を見ると、ふっかの顔が目の前にあった。
「ん…おはよ」
『おはよ、じゃない、よ』
「ぜーんぜん起きないから隣で寝ちゃった」
『変態』
「って言って起きてくれると思ったよ」
『ばか』
「それは俺のセリフ。心配かけやがって。ばーか」
『ごめん』
「キスしてくれたら許す」
『…』
「なんだよ、じょーだっ」
ふっかが言い終わる前にうるさい口を塞ぐ。
『許してくれる？』
「…」
『ふっか？』
「ごめん、無理」
『え』
隣で寝ていたはずのふっかが私に覆い被さっていて鼻先が触れ合う距離。
「もっかい」
そう言って私の頬を両手で包み込むと今度はふっかからキス。
唇、食べられちゃうって思うくらいに啄むようなキスからだんだん深くなっていく。
起きて早々ボーッとする頭でふっかの腕をキュッと掴んでそれに応える。
唇が離れた時に銀の糸がツーッと2人を繋ぎ、プツリと切れた。
「…突き飛ばさないんだ？」
『…』
「期待しちゃうよ？俺」
『すれば、いいじゃん』
「え、何？ほんとに俺の事好きになっちゃった？」
『好き』
「え」
『助けに来てくれた時、言ったじゃん』
「え、だって付き合う？って聞いたら調子乗るなって…」
『普通に考えてあんなに人がたくさんいる中で、うん！なんて言えないでしょ』
「好きは言ってきたのに…？」
『一瞬だけ戦中だってことを忘れてただけ』
「じゃあ、さ」
『うん？』
「付き合う？」
『うん』
起きて数分後、順番間違えてるしすごい体勢のまま付き合うことになった私たち。
そのまま笑いあってたら様子を見に来た翔太がふっかの頭思いっきしひっぱたいてベッドから引きずり下ろしてた。
「お前、姫の怪我治るまで部屋入るの禁止」
「えー！無理無理！」
「ドクターストップだから。見張りもつけとく」
人を対象としたドクターストップなんて初めて聞きましたけど、翔太さん？
3ヶ月もすれば私は元通り元気になってやっと1人でも動けるようになった。
あちこち怪我して骨折までしてたもんだから久しぶりに歩くとヨタヨタしてしまう。
「ふっ。大丈夫かよ」
『笑うな』
翔太は私の手を取って支えながら一緒に歩いてくれて、庭に着くと、そっと手を離した。
「ここからはあいつとリハビリして」
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涼-suzu-(プロフ) - むむさん» こちらにもありがとうございます。デビュー作のため今よりも拙い部分が多いと思いますがそう言っていただけて光栄です。こちらこそありがとうございます。 (2022年5月21日 14時) (
レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
むむ - 作者様の書かれる作品が全て好きです！！父上のために命を懸けて戦う姫と、いろんな過去がありながら一つの目的のために戦う9人がかっこよくて仕方なかったです！素敵な作品をありがとうございます (2022年5月21日 10時) (レス) @page32 id: e8dca0b64d (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - あやかぽん。さん» こちらも読んでくださったのですね！ありがとうございます。そういう風に言っていただけて本当に書いた甲斐がありました。その虚妄は…ぜひ、お聞かせください(ｷﾗｼ) (2021年9月18日 15時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
あやかぽん。(プロフ) - 面白かったー！！！埋もれてしまっているのが勿体ない。。もっと色んな人がここにたどり着いてくれたらいいのに…。。結婚したあとも気になって虚妄が止まりません(止めて) (2021年9月18日 9時) (レス) id: 2ac8db89d5 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年3月1日 16時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年2月25日 16時
