レンタル彼氏！？

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「蓮は変なのじゃないから絶対誤魔化せます。…翔太さんは変なのだから、無理ですけど」

「は、ざけんな。何がどこでどう間違ったってそもそもお前と付き合うことなんかねーよ」

「うわー、もったいない。こんなにいい女なのに」

「本当にいい女は自分で自分のことそうやって言わねぇから」

「そうですかー」


翔太さんにテキトーに返事をしたらキャンキャン騒いでいたけれど、それを無視して蓮に母親とのチャットの内容を送った。


「もしもし」

『もしもし、お疲れ様です』

「お疲れ様。今大丈夫?」

『平気っすよ。…お母さんとランチ行こうって話ですよね』


仕事終わり、チャットでいろいろと説明するのも面倒になって蓮に電話した。


「パスタ食べたいからお店決めといてって言われた」

『あー…じゃあこの間行ったとこ美味しかったし、そこにします?』

「うん、そうだね。今週の土曜日なんだけど…平気?」

『お昼なら全然』

「ごめんね、睡眠時間取っちゃって」

『気にしないでください。Aさんがお見合いしなくて済むならなんてことないんで』

「…そう。ありがと」


日曜日の母親とのバトルに向けてついでに打ち合わせをする。

設定は付き合って1年くらいで、同棲はしていない。

近いうちに一緒に住む話をしてることを伝えれば将来のことも考えてるんだと納得して、ちゃんとお見合いを諦めてくれるはず。


「じゃあ…土曜日よろしくね」

『わかりました』

「仕事、頑張って」

『ありがとうございます。では、また』

「はーい」


どうか、何事もなく終戦しますようにと夕焼け空に願った。

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