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『もっしもーし!』
耳からスマホを離してスピーカーにしなくたって聞こえるんじゃないかと思う声量なのを忘れていた。
「…久しぶり」
『ちょーーー久しぶりじゃん!元気?』
「まあ、なんとか」
そっちは?なんて聞かなくたって元気そうなのは声でわかるからあえて聞かなかった。
『どーしたの?急に』
「実はさ…子猫、拾ったんだよね」
私が連絡したのは小、中学の同級生だった佐久間大介｡
家が近所でよく遊んでいたのだけれど高校生になって疎遠になってしまった。
彼の父親が動物病院を経営しているから今から診てもらえるかを聞きたくて連絡をしたわけ。
『おっけー!全然大丈夫』
「ん、じゃあ今から行く」
『待ってるねー』
電話を切ってカーテンを開けて外を見れば雨はやんでいた。
念のため傘を持って、ダンボールの中の子猫を気にしながらも早足で病院へ向かった。
うちから動物病院までは歩いて10分もかからない場所にある。
「やっほー!」
病院の前で金髪がぴょこぴょことジャンプしながら私に手を振る。
「うわー…めちゃくちゃかわいい…」
近くまで行けばダンボールを覗き込んで子猫を見つめる大介。
必然的に目の前に来た金髪頭をさらりと撫でる。
「うぉっ…びっくりした」
「金髪にしたんだ」
「思い切ったっしょ。どう?似合う?」
「似合ってるし、全然傷んでないんだね」
「でしょーん」
大介と病院の中に入り受付を済ませる。
そしてお母さんに呼ばれて受付の中へ消えてゆく。
受付のお姉さんと話しながら大介を待っているとひょこっと顔を出して私を手招き。
受付のスタッフさんにお辞儀をして中に入り階段を登っていく。
「おじゃまします」
久しぶりにあがる大介の家は相変わらず整理整頓されていてきれい。
「母ちゃんがどうぞって」
そう言ってリビングのテーブルに出されるドーナツ。
「診察時間になったら呼びに来るからそれまでおやつ食べててってさ」
「ありがとう」
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涼-suzu-(プロフ) - shoさん» こちらこそこの作品を見つけてくださってありがとうございます(՞ ܸ. .ܸ՞)"キュンをお届けできてよかったです。 (2023年2月25日 14時) (
レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
sho(プロフ) - すごく引き込まれて一気に読みました。キュンキュンが最後までとまりませんでした。この作品を読めた事に感謝です。 (2023年2月25日 13時) (レス) @page50 id: 342ef15a76 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mireさん» コメントありがとうございます！このセリフを絶対入れたいと思っていて書きながらここだ…！って自然に入れられたのでそう言っていただけて嬉しいです♪ (2021年12月5日 17時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
mire(プロフ) - 最高でした。阿部ちゃんの「ううん、からかってない」がもうMVが走馬灯のように頭に流れてキュンが止まらなかったです。これからも作品楽しみにしてます。 (2021年12月3日 15時) (レス) @page45 id: e802057471 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ﾕｶさん» コメントありがとうございます！書いてる私も胸が苦しかったです(笑)もちろんニヤニヤもしました☆(やめろ)阿部先生に恋したくなったらまたいつでもここに来てください。 (2021年11月3日 6時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年10月20日 7時
