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＿
「ごめんなさい」
「どうしてAが謝るの?」
「阿部先生がいなくなるのは…私のせいでしょ?」
「…そんなわけないでしょ」
嘘だ。
少し間があった。
「先生って嘘つくの下手だね」
「嘘ついてないよ」
「…やだよ、いなくなるの」
未だに私の手を握ってくれているその手を握り返した。
「卒業まで…近くで見守ってよ。私、本当に…1人になっちゃう」
こうして弱い自分を誰かの前でさらけ出して泣くのはお父さんが亡くなった時以来かもしれない。
「もう…1人になりたくないっ。寂しいよ。なんで?なんで…いなくなっちゃうのっ」
自分のせいで阿部先生はいなくなるのに。
私はなんて自分勝手なんだろう。
「屋上なんかいかなきゃよかった。そしたらっ」
阿部先生の手がゆっくり伸びてきて私の唇に人差し指を当てた。
「それは本当に関係ないよ。それに、そんなたらればの話したってしょうがないでしょ」
あの日、私が先生に言った言葉。
「生きてれば、会える。だよね?」
「…先生」
「大丈夫」
私の唇から手を離してそのまま頭をゆっくりと撫でられる。
「Aは1人じゃないよ。お家にはエメちゃんがいるし…もちろん俺もいる」
「うん」
「だから、泣かないで」
涙を拭ってくれた先生の手に自分の手を重ねた。
「好きなの、先生のこと」
「うん、俺もAのこと好きだよ」
私の言う好きと阿部先生の言う好きは違う。
私は恋愛的な意味。
阿部先生は1人の生徒として。
他の生徒に向ける好きと一緒。
あの日、名前で呼んでくれたのも、今は苗字で呼んだのも…全部先生の優しさ。
ねぇ阿部先生?
本当は、気づいてるんでしょ?
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涼-suzu-(プロフ) - shoさん» こちらこそこの作品を見つけてくださってありがとうございます(՞ ܸ. .ܸ՞)"キュンをお届けできてよかったです。 (2023年2月25日 14時) (
レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
sho(プロフ) - すごく引き込まれて一気に読みました。キュンキュンが最後までとまりませんでした。この作品を読めた事に感謝です。 (2023年2月25日 13時) (レス) @page50 id: 342ef15a76 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mireさん» コメントありがとうございます！このセリフを絶対入れたいと思っていて書きながらここだ…！って自然に入れられたのでそう言っていただけて嬉しいです♪ (2021年12月5日 17時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
mire(プロフ) - 最高でした。阿部ちゃんの「ううん、からかってない」がもうMVが走馬灯のように頭に流れてキュンが止まらなかったです。これからも作品楽しみにしてます。 (2021年12月3日 15時) (レス) @page45 id: e802057471 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ﾕｶさん» コメントありがとうございます！書いてる私も胸が苦しかったです(笑)もちろんニヤニヤもしました☆(やめろ)阿部先生に恋したくなったらまたいつでもここに来てください。 (2021年11月3日 6時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2021年10月20日 7時
