Scene21 ページ13
＿
何となく今日の深澤くんの様子がおかしいことには気づいていた。
仕事中にボーッとすることが多くて、上の空というか。
まあいつも仕事してないけどいつもに増して？仕事しないし。
体調が悪いのかなって思ってたけど仕事終わりに家まで送ってくれる時、鼻歌を歌ってたからそういうわけではなさそうだった。
なんだったんだろう…。
仕事が憂鬱だったとか…？
深澤くんと別れて、住んでるアパートの階段を登った先にその答えがあった。
「え！？」
私の部屋の前に体育座りする人。
「大ちゃん！？」
「…おかえり」
「ちょっ、いつからいるの！？風邪ひくよ！？」
少しずつ近づいてくる冬の気温。
そろそろアウターが必要かなって思ってるくらいなのに。
急いで鍵を開けて元気のない大ちゃんをリビングに連れていく。
ブランケットをかけてあげてホットミルクを用意した。
「熱いから気をつけてね」
「ん、ありがと」
大ちゃんはマグカップから出る湯気を冷ましてひと口飲む。
まん丸な瞳から一筋、涙が溢れた。
「…ふっかに、フラれてきた」
「…頑張って伝えたんだね」
「うんっ、」
テーブルにマグカップを置いて本格的に泣き始めた大ちゃんの背中をさする。
「佐久間の気持ち嬉しいよありがとうって、優しくすんのっ、ほんとずるいっ」
深澤くんはやっぱりそういう人だ。
「気持ち悪くねぇの？って聞いたら、そんなことそんなこと思わないって言うの」
「うん」
「嫌いって言われた方がマシなのにっ、これからも、友達でいようって、」
「…うん」
「フラれて、苦しくて、つらいのにっ…まだ友達でいてくれるんだって、思ったら、めちゃくちゃ嬉しくて、もう…感情わかんねぇや」
手で目元を覆ってギューッと下唇を噛む。
そんな大ちゃんに私は、黙って背中をさすることしかできなかった。
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涼-suzu-(プロフ) - ピカンチ★さん» 大洪水…それはせきとめていただきたいですが難しいですかね？笑 こちらこそありがとうございます。よかったら続編も読んでください♪ (2022年3月24日 15時) (
レス) id: 7e38231ab5 (このIDを非表示/違反報告)
ピカンチ★(プロフ) - きゅんきゅんの大洪水！最高でした！ありがとう❤️ (2022年3月23日 23時) (レス) id: 7ecf4502c1 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - ちゅん助さん» コメントありがとうございます！私の中でこの2人をカップルにするならあざとい策士のふっかと天然のあざといさっくんって感じなので(伝われ)それがうまく表現できていたら嬉しいです。 (2022年1月29日 21時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - さーちゃんさん» コメントありがとうございます！ふかさくのお話をもっと見たいとおっしゃっていただいたのでふっかサイドの気持ちでも書いてみっか！といいきっかけになりました(*^^*)ニヤキュン(とは)できてよかったです！ (2022年1月29日 21時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - けいちゃんさん» こんばんは。コメントありがとうございます！ふっかのリアコ感出せてましたか…？こういうお話を書くのは初めてだったので不安でしたがそう言っていただけて安心しました。 (2022年1月29日 21時) (レス) id: e1cb7f51d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼-suzu-
| 作成日時：2022年1月18日 0時
