肉食系×伍拾伍 ページ18
医室。
白い瞼を下ろし、死んだように眠り込むAを囲んで、家入と虎杖は黙り込んでいた。
家入は、「虎杖。」とぽつり、名を呼ぶ
家入の方に顔を上げる虎杖に、家入はひとつの書類を取り出しながら、続ける
「今、傷口に塩を塗りそうな話をするが、Aの事だ。聞いといた方がいい。」
「うっす。」
何が来ても耐性をつくれるように、力強く頷く虎杖。
そんな決心他所に、家入は淡々と続ける
「Aの首筋の赤い糸、わかるか」
「あぁ、ちっこい頃は無かったんで、聞いたんすけど、はぐらかされました」
宿儺の一連の動作を、焦りで見てなかった虎杖は答える。
家入は眠っているAの首筋を、人差し指でつつつ。となぞった
「これはボディーステッチといって、主に手や腕、足などを、針と糸を使って縫う行為だ
ファッション的なデザイン性もあるが、Aの場合はまぁ、自傷行為の線が濃いな」
「自傷……。」
自傷。単に聞きなれないだけなのか、あまり良いイメージが無いのか。
オウム返しをする虎杖に、家入は軽く結んであったAのボディーステッチの玉結びを、親指と人差し指をこねこねと摘み、解いた
「Aがもしもやるなら通常、やりやすい手首などに普通やるだろ。わざわざ縫いも解きもしにくい、万が一刺さったら危険度の高い首にしたのか
しかも明らかに首の動脈の上だ。危険度は増す」
明らかに貫通していて、所々に血の着いている糸はAの生を証明しているように、心做しか温かい
そんな温かみに反して、虎杖の不安はのし上がっていく。
「だ、だったら…！」
「あのボディーステッチは、第三者につけられた可能性が高い。無理矢理か、はたまた了承の上かは知らないがな。
その跡が唇近くにも前あった。首筋の刺し方とは少し違う方法、明らかに別人だった
抵抗の線もない。了承の上、�猖イ辰討發蕕辰伸瓩鵑世蹐Α�
左右から引っ張ったら直ぐに千切れてしまいそうな、脆い糸。
生と死とか、人間関係とか、そのぐらい脆そうな糸が、Aの何かを繋ぎ止めていた。
「俺、起きたらAとちゃんと話します。」
なにを思い立ったのか、医務室を飛び出す虎杖。
後ろ姿を見送った家入は、持っていた書類をAの顔元に添えるように軽く叩きつけた
〖葛葉A 定期監視報告書〗
「葛葉は、上がそんな疑うようなヤツじゃないんだけどね」
書きたくない書類とAの顔がどうも似つかなくて、家入は嘲い笑みを零す
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亜麻葦(プロフ) - 笹かまさん» 祝ってくださるだけ凄く嬉しいです…！ありがとうございます！！更新頑張ります！(涙) (2021年1月12日 8時) (
レス) id: cfeb7c9eca (このIDを非表示/違反報告)
笹かま(プロフ) - 1日…過ぎてしまった……。申し訳ないです(;-;)えっと、誕生日と第2部突入…おめでとうございます！これからも更新、無理のないようお体に気を付けてください！ (2021年1月12日 7時) (レス) id: 355c7a539d (このIDを非表示/違反報告)
亜麻葦(プロフ) - りあさん» ありがとうございます！うわわ！嬉しいです！今後ともご贔屓に笑 (2021年1月11日 17時) (レス) id: cfeb7c9eca (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - おめでとうございます！！いつもめっちゃ楽しく読ませてもらってます。これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年1月11日 17時) (レス) id: a466be600e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜麻葦 | 作成日時：2021年1月9日 18時
