【呪術廻戦】高専肉食系男子多い説を男子が証明しようと思います

肉食系×参拾弐 ページ33

自然にAの手は伸び、向かっていったのはマスケット銃。

本体の一部分をズラして、玉を確認して、閉じる


手の感触と安全装置(セイフティ)の位置確認、グリップの感触

呪力を確認しながら、後10秒ほどで真横に舞う風を待っていた


拾、玖、捌、斜、陸、伍、肆、参、弐、壱。


「A！！！」

「お！だいせいかーい！！」


Aの名前を呼んだのは、ひとりの男。

横にはボロボロになりながらカエルの口の中にいる野薔薇が。


そして呼んだ当本人である伏黒は、呑気にヘラヘラとしているAに声を荒らげた


「そんな場合じゃない。お前、まともに戦えないなら今直ぐ逃げた方がいいぞ。」

「あー、とっきゅーじゅれーがぱーっとなっちゃったって感じね！！そっかそっか！それは大変だなあー」

「だからお前も＿＿＿」


.


「だからお前も＿＿」


脳裏に過ぎるのは、左手を簡単に吹っ飛ばされた虎杖、どっからともなく現れた落とし穴みたいなものに落ちる釘崎、壁にめり込む玉犬。


体が動かないほどの、名に伊達じゃない特級呪霊

今のAが行っても、確実に死ぬ。


俺がAを止めたのは、これからの仲間だから。とか、同級生だから。とか、行っても相手になんないから、とか。無駄な死は見たくないから。とか。


単純で不純なそんな動機が絡まって出た言葉は、



誰にも届くことはなかった。


俺の口の、すぐ前の空気が震えて、溶け込むだけだった


「あの馬鹿ッ＿＿」

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