友人の遺言通りに救う側の人間になります。

44話 ページ45

教官の部屋に行き



事情を説明したら今日のみ俺だけ免除してくれた。




野球ボールが頭に当たった件もあるからな…



自室に入りすぐにベットで眠った。







目が薄く開けると


自分の墓の目の前に俺は立っていた。



は、


墓の前には太宰がいた。




太宰「………」




俺の墓の横には作の墓もある。




太宰「一雄…君はどうして…
私と一緒に来てくれなかったんだ…」


『……太宰』


太宰「…君を殺した犯人は
フョードル・ドストエフスキー…
君なら1番わかるんじゃないかな」



フョードル・ドストエフスキー



死の家の鼠共か…



そういえば俺は死の家の鼠共に勧誘されていたことを思い出した。


勿論マフィアを裏切ることなんてしたくなかった。


裏切ったら…まあ…死しか残ってないしな…


太宰「……一雄…私は…」


『太宰俺は…』




今のお前に


俺の言葉が届くわけない


けど



『俺が死んだこと
お前は悔やんでいるのかもしれない
けどきっとこうなる運命だったんだ
どう足掻いても運命から目を逸らすことはできない
俺は殺ししか才能がない
この手(異能)で何人も罪なき人間を殺してきた
そのぶんお前は俺なんかより頭が良い
天才頭脳を持っている
その頭脳でたくさん人を救ってきたんだろう？』


太宰「！一雄…？」


『俺の声届いてるないと思うけどこれだけは言わせて…
俺も作が言った通り救う側になるから
人を殺したぶん沢山の人を救うよ…
警察官になってね…』


太宰「……気の所為か…」


？「太宰さん！もーまたこんなとこいたんですか…
会議始まりますよ」


『太宰』


俺は太宰の頭を撫でた。



『お前も頑張れ無理すんな』


太宰「！」


『周りを困らせるなよ太宰』






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2つの墓の前に


座り込む1人の男は目をパチパチとさせていた。



一瞬だけ彼には視えたのだ。


死んだ友人が

困ったような顔をして彼の頭を撫で





お前も頑張れ無理すんな
周りを困らせるなよ太宰




そういった言葉が聞こえたのだ。



「太宰さん？どうかしましたか？」



太宰「……敦君……いや…なんでもないよ…」

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