鍋パーティー ページ1
「鍋、しない？」
野薔薇の一言で始まった鍋パーティー。みんなで具材を持ち寄り、一つの鍋を囲む。グツグツ煮込まれた具材はなぜこんなに美味しいのだろうか。
「この肉団子美味いな。作ったの誰だ？」
真希さんに言われて、私も一口。確かに、美味しい。悠仁が昔作ってくれた肉団子の味に近い。今頃悠仁もご飯を食べているのだろうか。もしかしたら、鍋だったりして。
「俺です。簡単に出来ますよ」
へー、伏黒が。以外でもないな。悠仁もこんな肉団子を鍋に入れて、爺ちゃんと食べた。懐かしいな。
「伏黒って自炊すんのね。以外でもねーけど」
「いや、これは虎杖に教わった」
シーン、空気が静まる。動いてるのはパンダ先輩の口くらい。
野薔薇は、肉団子を見つめる。
「そっか…虎杖の遺作」
「それは違うくねぇか」
うん、違うし、悠仁生きてるし。言いたい、落ち込む二人に言いたい。悠仁、早く力をつけてくれ。私が口を滑らす前に、頼むから。この中で一人知ってるって、案外辛い。
「そーいえば、Aって虎杖とどのくらいから一緒にいるの？」
「……どのくらい。うーん、六、七歳くらいからかな」
「結構昔から一緒にいるんだな」
うん、ずっと一緒にいた。悠仁は私の手を絶対に離さなかった。空っぽの私を生きれるように埋めてくれた。
「多分私、悠仁がいなきゃ今頃死んでた」
「どんな環境で育ったんだよ」
「んー、環境っていうか、私の生活力の問題ですかね」
四六時中寝ている私を起こしたのも悠仁だったな。起こされて不機嫌な私におにぎりを差し出した悠仁は、あれからずっと私の面倒を見るようになった。多分、見張ってなきゃ死ぬって感じたんだろうな。
「紗南さんに怒られなかったのか？」
「……あんまり帰ってこない人だったんで」
「…そうか」
また暗い雰囲気になってしまった。どうして。母さんの話はタブーなのか。そうか。なんかゴメン。
お詫びの印に悠仁との思い出で面白かった話をする。空気は無事盛り返し、和やかな雰囲気に包まれた。
旦那様にもいつか作ろう。あの人はなんでも食べてくれるから作りがいがあったな、なんて思い出した。また、呼んでくれないかな生得領域。やっぱり、貴方と食べるご飯が一番美味しい。その次に悠仁。
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lala - 宿儺と夢主との愛がもうなんというか美しすぎてほんとに好きです……歪んだ愛そのものを表しているかのよう…そして何より文の作り方がお上手でとても読みやすかったです。更新楽しみにしております。無理はなさらないよう頑張ってください！ (2022年1月24日 2時) (
レス) @page48 id: d69b352aad (このIDを非表示/違反報告)
ジョリ - 2人の愛とか、夢主ちゃんの思いやりとかで泣きそうになりました。更新楽しみにしています（╹◡╹）無理の無いように頑張って下さい(*´꒳`*) (2022年1月9日 20時) (レス) @page48 id: aa78d32f78 (このIDを非表示/違反報告)
優月(プロフ) - この作品とても大好きです (2022年1月9日 18時) (レス) id: 2ec0497ee9 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 83EPHNUQX3O3FI8さん» コメントありがとうございます。不快な思いをさせてしまっていたら申し訳ありません。直ぐに修正します。 (2021年12月19日 13時) (レス) @page40 id: 125efbe70f (このIDを非表示/違反報告)
83EPHNUQX3O3FI8(プロフ) - この小説で宿儺の株が上がりました。あと、未亡人って差別用語だと思います。 (2021年12月19日 2時) (レス) @page48 id: 5b2f0bd76c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2021年1月17日 16時
