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鬼が沢山いるこの空間、否、何より無惨と同じ空間に居ては私の気が持たないので無限城を出ることにした。無惨からなんとか逃れられる
どうして私をそこまで気に入っているんだろう。自分で自分を、特段美しいと思ったことはない
それじゃあ、ただ好みっていうこと?考えたところで意味無いか
そう結論付け、どうやら琵琶を弾いてこの無限城を管理している''鳴女''の所へ向かう
その途中、突然後ろから気配を感じた
「お前が…妓夫太郎と堕姫の後釜か…」
「え…」
六つの目に印象的な痣、刀。そして目の真ん中には上弦・壱の文字
上弦の中で最も強く、古株の鬼____黒死牟
「あの方の血が…一番濃い…
感心した様子で私の身体を隅々まで見渡す黒死牟。目がギョロギョロと動いていて背筋が震える。その目の一つ一つが私を捉えているのが怖い
やっと視線を外したと思えばいきなり顎を掴まれ、黒死牟の方へと無理矢理寄せられる。六つの目と私の目が合う
「お前は…強くなるだろう…A…」
「…あ、あの」
痛くはないが掴まれている顎から手を離して欲しくて黒死牟の手を重ねる
怖くて怖くて仕方がない。私がどうして強くなれるとか、血に順応出来たとか、そんなことはどうでもいい。早く家に帰りたい
「…」
「えあわっ」
バッと手を弾き返され、その衝動で重心が後ろの方へ偏り尻餅をついてしまった
かなり力が強かった気がする
けど身体は自由になった。これで家に帰ることが出来る。ただ、何も言わずにこの場から立ち去るのは良い気分ではないので、とりあえず別れの挨拶をしておく
「…さ、ようなら」
「…ああ」
そう一言だけ呟いて黒死牟はどこかへ去っていった
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順位ついてました。ありがとうございます
読み切り作品を作ってみました
とある遊女の日記【鬼滅の刃】
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miyui(プロフ) - 続きが気になる!更新頑張って下さい! (2021年12月25日 23時) (レス) @page20 id: f42f8a7275 (このIDを非表示/違反報告)
Sui(プロフ) - orangeさん» ありがとうございます。 (2019年10月23日 21時) (レス) id: 53e4bbf2a1 (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - とっても儚くて素敵なお話だと思います!更新頑張ってください! (2019年10月21日 17時) (レス) id: 39433c79c4 (このIDを非表示/違反報告)
Sui(プロフ) - さといも。さん» ありがとうございます (2019年10月18日 21時) (レス) id: 53e4bbf2a1 (このIDを非表示/違反報告)
さといも。 - あ、まってすきです (2019年10月15日 20時) (レス) id: 3b980f9a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sui | 作成日時:2019年10月1日 19時