第三十一話 それぞれの賑やかな午後 ページ30
「いいえ。アミタがなんなのか私は気にしないもん。それよりまだ?冷めちゃうよ?」
「そうだね、じゃあいただきます」
小動物のように小さく齧り頬を緩ませる
「温かくて、甘くておいしいわ・・・リッド、私も揚げパンが好きよ!」
「よかった。また持ってくるね」
アミエリタがおいしそうにほお張るのを嬉しそうに眺め、自分もかぶりつく
「リッド、ついているわよ」
「ん・・・」
あっと言う間に食べ終えたアストリッドの頬についたパンのくずをそっと落とす
「ねぇリッド、なにして遊ぶ?」
「んー、じゃあ石取りしよう。私、ママとやって負けたこと一度もないよ」
「石取り・・・あぁ、あの白と黒い石を交互に置いていくもののね?いいわよ、やりましょう。セイラったら石取りゲームすごくよわかったのよ。苦手だったのかしら?」
「多分ね。いつもママが負けるからつまんなかったもん」
「じゃあ今度は私と勝負をしましょう。負けないわよ」
「私だって!」
少女たちの賑やかな午後は始まったばかりだ
さて、こちらもこちらである意味では賑やかな午後を過ごしていた
「おい、相変わらずの食事をしているな、お前」
「んー、あ、グイードのおっさん、おかえりー。今帰りー?」
「あぁ、大将はどこだ?」
「ん?あぁるるっちなら二階にいるよー。用あるの?」
「まぁな、てかそんなもん食って旨いのか?」
「魔女に味覚聞いちゃうのぉ?ま、味覚あってもなくてもかんけーない。うん。重要なのは味じゃなくて閃きだよ」
「相変わらず意味がわかんねぇな」
グイードはナーシャが食べているものを見て顔を顰める
「どちらねせよあんたは我々にとっても重要だもんな、頼りにしてんぞ・・・じゃあ俺は大将のところ行ってくるわ」
「あはっ、人間に頼りにされちゃったぁ。イグノランスの魔女もがんばらなくちゃぁ」
グイードが出て行き昼食を再開するナーシャ
取れたての新鮮な肉や臓器解体しては口に運んでは紙にペンを走らせる
「んーやっぱ若いっていいよねぇー。閃きには大切だもん。あ、脳はどーやって食べよっかなぁ。すんごいの来ちゃいそう♪早くユーグスタクトの魔女っ子さん食べたいなぁ」
捕れたばかりの若い少女の肉をほお張りながらうっとりと目を細める
「んー良いの書けそう♪」
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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (2017年9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時