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第二十九話 静寂の城の中で ページ30

「・・・」

イライラしたように行ったり来たりするギルバード

「少し落ち着いてはいかがかしら?ギルバード。紅茶を飲みなさいな」

「あ、あぁ」

「先日の件についてなにか進展はありましたか?」

「いえ。夜中で目撃者が少ない上、場所が場所だったもので」

「・・・呪術、魔術師専用宿。確かに戦闘は行われてはいましたが調査隊が向かって何も進展はなし」

「魔女の痕跡もありませんでした。この件にユーグスタクトの魔女を筆頭にその他の魔女の関与も認められませんでした」

「会議で進展なしとなると厳しいですわね。その道のプロが証拠隠滅を行った可能性もありますわ」

「あぁ」

「ところであなたがお話していたアリスさんというお方とはお会いできましたか?」

「・・・ここ一週間街中を歩いてみたが見かけることはなかった」

「そうですか、きっと遠出をしているんでしょうね」

紅茶を啜るステファニー

「そうだといいな」



冷たい吹雪で覆われたユーグスタクト城
止まぬ吹雪は世界を冷たく、深く包み込んでいた
時代遅れの、しかし威厳のある作りの立派な城は静まり返っていた

「・・・ぅ・・・」

大きな城の一角
歴史を感じさせる礼拝堂
本来信者の為の席はすべて取り払われ床一面に複雑な魔法陣が描かれている
どの宗教にも属さないユーグスタクトにとっての礼拝堂は自身が生れ落ちた場所であり、魔力を高め、自身を世界に繋ぐための場所だ
魔法陣の中心
固く冷たい大理石の上にアストリッドは横たわっていた
時折苦しそうに顔を歪め、寝返りを打つ

「・・・ママ・・・ローレンヌ様・・・痛いよ・・・寂しいよ・・・」

弱々しいアストリッドの声が静かな礼拝堂に響く
城に戻ってからずっと礼拝堂に籠もり治癒に専念してきた
自身の従者であるユーグスタクトの使者達が動き回る気配は分かるがそれ以外の気配はない

狂いそうになるほどの静寂の中、アストリッドはただひたすら治療を続けている

「・・・」

目が覚めゆっくりと瞼を開く

「・・・あと、少しだ・・・そしたら、またアミタのところに行こう・・・向こうは何日たったんだろう・・・一年立ってたら、アミタ怒るだろうなぁ・・・」

自分が静寂の中、狂わないように、ここにいることを確かめるように声に出す
時間の流れが狂っているユーグスタクト城
また魔法が使えるようなるために治療を続ける

「・・・あぁ、そうだ・・・ギルとの約束もある・・・ギルに会おう。それから、アミタのところ、いこっと」

第三十話 アミタと揚げパン→←第二十八話 ギリギリで



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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時

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