第二十話 魔女と人間 ページ19
「・・・お前なぁ、あの店主がいい人だったから良かったものを。魔女ってばれたら」
「あーはいはい。もー聞き飽きた」
「アリス!」
軽く手を振りながら聞き流すが名前を呼ばれビクンとした
「いいか、約束しろ。確かにお前は強い。だがなこの国のギルドの中には対魔女用の魔術を扱うものもある。たとえユーグスタクトの魔女だろうが死ぬぞ」
「・・・心配してくれるの?」
「まぁ、な」
「ありがとう。気をつけるわ・・・そうだ、ギル。ユーグスタクト城に来る?今日は久しぶりに吹雪が弱くて綺麗な雪景色よ」
「・・・悪い、仕事がある・・・そうだ、俺の主が一度お前に会いたいって言ってた。どうする?」
「魔女の力を利用したいのね?いやよ」
「いいや、客人としてだ」
「・・・え?」
驚いたようにギルバードを見上げるアストリッド
「お前が魔女だとは知らない」
「あーそっちね、いやよ。どうせ魔女ってわかったら利用して使い捨てるだけだもの」
「いや、そいつは違・・・!」
アストリッドは振り返りながら鎌を出現させると尖端をギルバードの喉元に突き付けた
「違わない。人間は皆一緒よ。魔女を道具のように利用して、魔女としての誇りを奪って、破壊する」
「違う!確かにそういう奴もいる!だがな、人間の中にだって魔女を理解している奴も・・・っ!」
尖端がわずかに食い込み血がにじむ
「魔女を理解出来る人間なんているはずがないわ。魔女はね、人間の手には負えない力を持つ得体の知れない化け物よ・・・魔女の気分次第で人間はあっさり死ぬわ。跡形もなくね」
「・・・あぁ、そうだな。魔女はそういう生き物だ。特にユーグスタクトは魔女としての機能があまりにも強大すぎる最悪の魔女だ」
「えぇそうよ。ユーグスタクトの魔女は簡単に世界を変えられるわ。私の身体の中にはね、数千年分の魔法が刻み込まれている。人間にとってはいい道具よ」
アストリッドは鎌を消すとギルバードに近寄り傷口に手を触れた
それだけで傷は消える
「お前はどうしたい?」
「・・・そうね、それでも会ってみようかしら。あなたが思う人だもの。大丈夫よ、きっと。てかなにかしてきたら殺すけどね」
年相応の笑みを浮かべ下がる
「日にちはおって連絡する。また会えた時に話そう」
「えぇ、楽しみにしておくわ」
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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (2017年9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時