第四十五話 泣き虫少女 ページ44
「・・・リッド??」
「ぅぁぁあああ!!」
突然現れ抱きつき泣きだしたアストリッドを困惑しながらも受け入れるアミエリタ
「アミタァ!!あみたぁぁ!!」
「よしよし・・・どうしたの?リッド?何か哀しいことがあったの?」
柔らかな白髪を手で梳きながら頭を撫でる
幼子のようにひたすら大声を上げ泣くアストリッドをアミエリタはひたすら優しく語りかけあやす
「・・・そんなことがあったの?」
「・・・うん」
落ち着きおおまかな事情を聞いたアミエリタはアストリッドの頭を優しくなでた
「リッドは悲しかったの?」
「わかんないの・・・すごく怖くて・・・だって・・・御子はママを壊して・・・私も壊せる・・・」
「ねぇリッド」
「ぅ?」
「リッドは御子のお話は聞いたの?」
「・・・?」
「御子のお話を聞かないでここに来たのね?」
「うん・・・でも、だってステフは御子で、でも友達って言ってくれて・・・だけど・・・もうステフには会わない」
「どうして?」
「だって、ユーグスタクトと御子が友達なんて、おかしいもん・・・」
「そうかしら?ねぇ聞いて。あのね、今の御子に私はまだあったことはないけど多分私の知っている御子じゃないわ」
「?」
「御子はね、私達と違って、ただの人間なの」
アミエリタの言葉にきょとんとするアストリッド
「でも、ただの人間がユーグスタクトを破壊するなんて・・・」
「御子は本当にただの人間よ。だから寿命も人となにも変わらない。ただ記憶、経験、運命、力を先代の御子から受け継ぐことにより御子になるの」
「そうなの?でもだからってどうしたの?」
「私の知っている御子はテオドシアって言ってセイラの友達だったの」
「御子とママが?」
「そうよ。二人ともいたずら好きでね、よくここに来ては私をいつも驚かせて楽しませてくれたのよ」
嬉しそうに目を細め笑うアミエリタ
「今の御子のことは私にもよくわからない。でも御子も、ユーグスタクトも、そして私もローレンヌ様から生まれた運命の歯車。歯車同士が噛み合うことは偶然であり、必然でもあるわ」
「なら私がステフと友達でもおかしくない?」
「えぇ。リッドのために色々してくれた素敵な人だもん。だからちゃんとお話しておいで?御子ならわかってくれるわ」
「・・・ぅぅ・・・でもぉ・・・行きにくいもん・・・」
すねたようにほっぺたを膨らませる
「リッド。じゃあ私からリッドにお願いがあるの」
「お願い?」
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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (2017年9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時