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第69話 アレの日 ページ29






「お昼買ってきたよ」

「…ごめん。今それ、無理かも」

「え、何。どうしたの」

「………痛い」



ウォヌさんが私の家に来る前日
私は月に1回の…女の子の日になってしまった



それ自体は別にいいんだけど、今回のは結構、痛い。そして重い

明確な原因は不明だけど、試験のストレスが重なっちゃったかな…




「顔、真っ青だね。食欲ない?」

「うん…ごめんなさい」

「気にしないで」



せっかくの土曜日、ウォヌさんがお昼ご飯にプルコギを買って持ってきてくれたのに…




ベッドから動けずぼーっと座っていると、隣にウォヌさんも座って、抱き寄せられて頭を撫でてくれた


こんな時だからなのか
ちょっとしたことで泣きそうになる




「朝から何も食べてないの?」

「…ん」

「空腹時の痛み止めはかえって良くないかもな…飲み物なら飲めそう?」

「たぶん…」

「じゃあ今飲み物とゼリー買ってくる」

「そんな…悪いよ」

「いいから。寝てて」



今度は目を合わせて優しく頬を撫でられ
とめどない優しさに、胸がきゅーっと締め付けられた






言われた通り、大人しく布団にくるまってしばらくベッドで横になる


風邪をひいた訳でもないのに、妙に人肌恋しく感じる…



静かな空間にうっすら聞こえる車の音、鳥の鳴き声、部屋の時計の針の音…全てが寂しさを助長させる材料に思えた





ウォヌさん。早く帰ってきて……





「ただいま」

「!…おかえりなさい」

「ゼリー買ってきたけど、飲めそう?」

「うん。ありがとう」

「今ホット豆乳ココア作るね」

「豆乳?」



私としては側にいて欲しかったんだけど…
ゼリーを渡されるとすぐさまウォヌさんは豆乳ココアとやらを作るためにキッチンへ行ってしまった




「大豆にはマグネシウムなんかが豊富で、痛みを緩和できる効果があるから」

「あ、へえ〜…」

「ココアには血管拡張効果。こういう時冷たいもの飲むとプロスタグランジンの過剰分泌で子宮が収縮して悪化するから、飲むならホットで」




…詳しいね…??


出来上がった豆乳ココアを持ったウォヌさんが来て、未だ驚いた顔をしてる私を見てクスッと笑った




「身体についてはかなり勉強してるから」

「あそっか…さすが看護学生」

「ふふ。今日はずっと側にいるね」




…人肌恋しかったのも分かってたみたい



豆乳ココアを飲みながら、隣に座ったウォヌさんに少しもたれる

くっついて伝わるウォヌさんの体温が心地良かった


第70話 運動の秋→←第68話 秋風と三日月



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作者名:豆乳+ | 作成日時:2024年12月25日 1時

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