尊きモノ 「銀魂 神威」

38安らぎ ページ40

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ここは宇宙海賊春雨。国家の軍隊に匹敵する力を持つ、

「十二師団」を従える宇宙最大のシンジゲートだ。

そして、この組織を骨から支えてきたのが 第七師団。

春雨きっての武闘派、師団長の神威と、副団長の阿伏兎を中心に動いている。






そう、



帰ってきたのだ。春雨に。



あれから 私の記憶はない。





洸はどこへ行ってしまったのだろう。


団長は、阿伏兎は...。





気が付けば、ベッドの上だった。



阿伏兎「おう、気が付いたか」






そして、部屋に入ってくる阿伏兎。


神流は、包帯を付けている体を


無理やり起こし、阿伏兎を見た。



神流「阿伏兎...団長は、洸はどうしたの」



阿伏兎「けが人は黙ってろよ、まったく...」




阿伏兎はため息をつく。


阿伏兎「なにも、覚えてないんだな」





よっこらしょっと部屋に座り込む阿伏兎。





阿伏兎「洸っていうやつか。
あいつは、あの後どこかへ行っちまったよ」



神流「どっか？ 洸は、一体どこにいるの？？
...いるよね、春雨に。ちゃんといるんでしょ？」





阿伏兎「いや、あいつは......

残ったよ、孤星に。

よっぽどあの星に深い思いがあるんだな。


『姉さんが守ってきた星をダメにするわけにはいかない』


そう言ってたからな」





神流は傷の痛みさえ忘れるほど大きく叫んだ。


神流「残った！？孤星、誰もいない孤星に！！


な、なんで私も置いていかなかったの！？


意味が分からないよ...」





阿伏兎「さぁな。

お前には残ってほしくなかったんだろうよ。

現実を見せたくなかったのか、それともーーー」



神流「何」





阿伏兎「お前には、もう立派な家族がいるから。
だから 孤星にいる必要なんて、なかったのかもな」





神流「家族...洸......」




阿伏兎は立ち上がる。


阿伏兎「あ、そうそう。お前の妹、やけにニヤけてたぞ」




神流「は？」



阿伏兎「団長によろしく！
私が気づかないと思いましたか？...だとよ。


......何のことか知らんがな」





そう言う阿伏兎も薄っすらとニヤけていた。


神流「...それどういう意味！！」







なにーーー、

もしかして...洸にばれていた。




とでもいうのかーーー！！

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