第2話 ページ4
閉め出された扉は再び開くことはなく、中からは笑い声が高らかに響いているのが分かる。
その声を聞いて、俺は安心した。
母上も、父上も、俺が居なくなることで喜んでいる。あぁ、最後の役に立てたようだ。
その場に倒れ、雪が降り注いでいるのを細目で見る。
段々と眠くなってくる。何故か寒さも、痛みも感じない。
あぁ、楽になれる。気持ちいい。
段々と目が閉じていく。
?「君!!大丈夫か!?ッ……これはまずい……低体温症か…おい、目を開けろ。生きているか!」
頬を軽く叩かれ少し目を開ける。
若い男の人が羽織を自分に巻き付け、抱き上げてくれた。
?「生きているようだな……ッ……この近くで治療できる場所……忍術学園なら……!」
何か言っているようだけど、殆ど何も聞こえない。ただ、じんわりと暖かくなる身体に眠気を感じ、そっと目を閉じるようにする。
?「忍術学園まで少しの辛抱だ!死ぬんじゃないぞ!」
しっかりと抱き上げる手の感覚に安心を覚え、眠りにつく。
抱きしめてもらったのは自分が赤子の時以降は1度もなかった。
温もり、優しさ、心地良さ。何もかも久しぶりで、密かに温もりある透明な雫が頬を伝った感覚がした。
54人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スイちゃんのご友人のご友人 - ドゾッ【輸血】三c⌒っ.ω.)っ シューッ (2023年2月2日 1時) (レス) @page8 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんの姉貴的存在のご友人 - 最高(^^ω)輸血パックをください、、、、、 (2023年1月20日 22時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
Spring(プロフ) - 雅さん>>素敵なコメントありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しいです!綾部くんと食満先輩かっこいいですよね……!☺️❤これからも沢山出していきたいと考えていますのでどうぞこの作品をよろしくお願いします☺️ (2022年9月1日 21時) (レス) @page40 id: bb9c13b2cc (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 私の推しキャラは、綾部喜八郎君と食満留三郎先輩ですね…😅💓他の上級生のキャラも良い☺️✨👍いちばんの中では、綾部喜八郎君ですね…😭(泣き恥) (2022年9月1日 20時) (レス) id: 3a6985dc21 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - コメント失礼します。Springさんが作成した忍たまの小説、読んだら面白くて、見入ってしまいました(笑)続きが気になるぐらい😅 (2022年9月1日 20時) (レス) @page17 id: 3a6985dc21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Spring | 作成日時:2022年8月30日 5時