159.志賀オリジン 後編 ページ24
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「テメェがその気持ち忘れなけりゃ俺らはずっと変わんねぇよ」
勝己くんが声を上げた。
私はそんな勝己くんの方を振り返る。
ニヤリと笑った勝己くんの顔はとてもかっこよかった。
「そうだよ、大丈夫」
「心配しなくても、志賀はちゃんとヒーローだよ」
三奈ちゃんと上鳴くんの言葉にまた視界が滲んだ。
だって、こんなにもみんなが暖かいなんて考えられなかったから。
「またみんなでヒーロー目指そうぜ」
切島くんの言葉が、また私にすっと溶け込んでいく。
A組全員の、それぞれの思いが私を助けてくれるんだ。
「Aちゃんは私たちが困ってるとき、いつも私たちを助けてくれてさ」
「僕らはそれに幾度となく支えられてきたんだ。だから、大丈夫だよ。志賀さん。」
お茶子ちゃんと緑谷くんに言われると本当に大丈夫で、本当にヒーローになれるように感じるから不思議だよね。
「俺達も正直志賀に甘えている節があったしな」
常闇くんの言葉に、焦凍くんが続いた。
「人それぞれ色んなもん抱えてるけど、みんなでヒーロー目指せるのが一番じゃねぇの」
そうだよね。焦凍くんだってヒーローを目指してるけど、その内側にはエンデヴァーへの思いがある。
多分みんなそれぞれ色々なものを抱えてるけど、それでもヒーローになりたいと思って雄英に来てるんだ。
それは私も例外じゃない。
「言っただろ、お前はこのクラスで誰よりもヒーローだって」
「相澤先生…！」
奥に立っていた相澤先生が声を上げた。
その隣にお父さんが立っているのが見える。
「君の名前は、エイルだろう？」
「…っ！そうです」
そう、そうだよ。
その名前に恥じない、そんなヒーローに。
「血も過去も変えられないけど、それでも」
私はA組の皆を見た。
その顔はとても緊張していて、私が何を言うのかを心の底から心配してくれていた。
「私だって、ヒーローに…！」
皆の表情が笑顔になったように感じる。
ここが、私の
私だって、ヒーローになるんだよ。
だって
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