3話『帰郷の鳥』(上) ページ8
ハイカラスクエアに引っ越してから1週間。いつも通りの時間に目が覚めたレイは、ミカから来た｢おはよう｣のメッセージに返信をしようとした。
だが、いつものメッセージの下に何か予想外な内容が書かれていた。
《おはよう！レイくん☀
今日なんだけど、昼から予定空いてるかな？
昼にリトくんが帰ってくるんだよー！だから2人の顔合わせに集まれないかな？？》
メッセージに目を通したレイは、
《おはよう。空いてる。》
と、どんな人なのかと少し興味を持ちながら平常心を装った返信をした。
《分かった！じゃあいつも通りの場所で待ち合わせね！^^》
ミカの文末には笑った顔文字が載せられていた。
いつもは帽子を被っているが、気分を変える為に一昨日買ったヘッドホンをつけた。
印象を明るくさせるために、普段着ている紺色のジャケットをやめ、シャツにしてみたが…変えすぎただろうか、と家を出た後にレイは少し考えていた。
ミカ｢お！レイくん来たー！｣
とミカは大きくレイに手を振って見せた。
レイは目を凝らした。ミカの周辺にリトらしき人物がいるかどうかを。
でもそれらしき人は見つからない。待たせてるのかと思ったレイは少し安心した。
ミカ｢おおー！服装の印象変わってるね！｣
とミカはいつも通りのスカーt……あれ、今日は短パンなんだなとレイは足を見てそう思った。
ミカ｢ん？あたしの足に何かついてるの？｣
｢あ、いや！なんでもない｣
普通のイカなら変態呼ばわりだろうに…とレイは思いながらリトというイカを待った。
少ししてミカが突然
｢あ、リトくんだー！｣
と手を上げた。すかさずレイはミカが見ている方面を見た。
そこには
サングラスをかけ、深緑の上着を着たいかにも｢ヤンキーですよ｣と主張しているようなイカがこっちに向かってくるではないか。
…イカだけに。
｢お、おいミカ…あいつがリトってやつ…なのか？｣
ミカ｢そうだよ？｣
どこが可愛いんだ！？と少し冷や汗が滲み出てきたレイ。
リト｢お、ミカちゃーん！久しぶrへぶっ！！｣
｢えっ｣
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作者名：こっこ@amuse | 作成日時：2019年6月17日 7時
