4話『憧れの師』(中) ページ12
そこは古びた船の上だった。レイやリトの他にも2人、ガールが集められていた。
リト「金いくらを集める仕事なんだけど、それは大物シャケしか金いくらを持ってないんだ。だから大物シャケを倒して金いくらをここの網まで運ぶんだ」
レイ「楽しそうだな」
ブキは4人ともランダムで支給され、WAVEごとにブキも変わる。
リト「…そういや、僕達まだ話してばかりでお互いの腕前分かんないよね笑」
レイ「…そうだったな」
リト「まあこれで分かるってわけだ」
スタートの合図と共に、一斉に4人がシャケを倒しにいく。
レイはローラー、リトはブラスターだった。
リト「レイくん!そっちはどう?」
と、リトが振り返った時、レイは
レイ「ん、どうした」
リト「……本当に君初心者??」
レイはすでに大物シャケを倒しまくり、金いくらを運んでいる最中だった。
レイ「近距離武器は俺は得意分野だからな」
とレイはローラーを担いで自慢げに立っている。
レイ「そんで、後ろのシャケに気付いてんのか?」
と言ったっきり、レイは潜って網にいくらを入れに行った。
リト「えっ」
リトは真後ろで大きなボムを作る「バクダン」という大物シャケに気付かず、振り向いた時にはもう遅かった。
リト「はあ…」
レイ「元気だせよ」
リト「なんでバイト初めてなのにそんなに上手いの!?僕やっとのことでクリアできるようになってきたのに!レイくん活躍しまくりじゃん!」
一通りバイトをし終わり、報酬を受け取った後ベンチに座って駄弁っていた。
レイ「今回の武器支給はほとんど近距離で苦じゃなかったな」
リト「むー…イケメンめ」
レイ「お前も男だろ、しゃんとしろ」
リト「うっ…」
レイ「俺の心配ばっかしてないで、自分のことを気にかけろ」
リト「すみませんデシタ…」
リトはすっかり項垂れてしまった。
レイ「でも、俺は嬉しいよ」
リト「え?」
レイ「俺、幼馴染が女の子2人だったからさ。あまり男の友達がいなかったんだよ。でもこうやって一緒にできるのって楽しいな。」
レイは空を見ながらそう言った。
リト「…レイくん」
レイ「ん?何…うわ!?」
リトはレイに抱きついた。
レイ「な、ななんだよ!?ここ広場だぞ!?恥ずかしいだろ!?」
リト「僕のこと友達って思ってくれてるんだね…!ありがとう…!」
レイ「わ、分かったから離れろ!」
リト「やだ!」
レイ「…やだ!?なんでだよ!!ほら冷たい目で見られてるってば!!」
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作者名:こっこ@amuse | 作成日時:2019年6月17日 7時