占ツクに宗教が出来上がったらしい(解体)

かなしさ 1 ページ39

女子Cちゃんに対し私と女子Bちゃんはどうしていいか分からず、教室では気まずさを覚えることとなった。

が、それからの女子Cちゃんは何事も無かったかのようだった。次の休み時間の彼女は、課題か勉強だろうか、机に向かっていた。

しかし私は……その背中に男子達や女子Cちゃん自身が向けた後ろ指の呈するところを、遠くから推し量らずにはいられなかった。

−−女子Cちゃんの気持ちの全ては分からない。でも、何か深い悲しみを抱えているからこそ、てんしさんのようにキラキラと輝く人に憧れたのかもしれない。

来週にもう1度だけある憂鬱な交流授業の、例の彼女−−後輩Aちゃんだって、根本は純粋にてんしさんに憧れているだけなのだろうし……。

私は久々に、騒動以前の「カリスマ作者てんし」さんのイメージを、思い浮かべた。


●

占ツクでは、その日も次の日も、騒動が止む気配はない。

てんしさんからの音沙汰は無い。少しだけ小説を更新しているようだけど、ペースが落ちていることは明らか。

作者Aさんの「ある人気作者に言いたいこと」は、サーバーの心配でコメ欄を閉じなければならなくなったが、もはや作者Aさんのホムペだけが戦火では無かった。

騒動によって完全な存在感となった「晒し上げスレ」という名の怪物が、凄まじい勢いで巨大化する。


『725 匿名: 作者Aも作者Aだろ。言いたいことってそれって本心なん？』


『876 匿名: Que9とULOGにも飛び火すんのマジやめろ(笑)てんしと閲覧者Aと信者は垢消して、どうぞ。むしろ○ねw』


『982 匿名: 占ツクの民度だださがりじゃん。ふざけないでよ。ランキングはホムペばっかで迷惑。』


『988 匿名: てんしとかキモイから存在価値なし！w』


『990 匿名: 次スレ立てたよー ここまで伸びるとはww』



−−私には、このスレをちゃんと追うことは到底出来なかった。
占ツクと晒し上げスレを中心とした火は、消えない……。どうして？


てんしさんの存在はあまりにも大きすぎた。大きすぎるから、一つ問題が起きればもう止められない。パクリ騒動の時から、ずっとそうだった。


本気で怒る人。
騒動の存在に怒る人。
ソレを面白がる人。
騒動を止むべく立ち向かう人。

それらを見て、「馬鹿らしい」と、占ツク自体のアンチに転じる人−−

私はどうするべきか。私にはなにも出来ないのか……。
そうこう考えタブレット端末を弄るうち、ついスレに辿りついてしまう。

しかしそこで、思わぬものを目にすることになった。

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