検索窓
今日:31 hit、昨日:0 hit、合計:77,838 hit

62 出来ない隠し事 ページ12

「あ、朔間先輩!そうだそうだ!この子、朔間先輩の妹だ!いや〜久しぶりだね!あれ、俺と喋ったことある?」


騒がしい人だ。この人の周りだけ明るく感じる。


『いえ、直接話すのはこれが初めてだと…』

「あれ〜?そっか!」


思い出してスッキリしたのかニコッと笑い、握手をしてきた。


「2人は帰りかえ?」

「はい、スバルくんに近くまで送ってもらってるんです」


この2人は恋人なのだろうか。


「そうそう…明星くん、あんずの嬢ちゃん、夜道は気をつけるんじゃよ」

「「え?」」


よく分からない零兄の言葉に先輩2人は声を揃えてそう言った。


「どういうこと?朔間先輩」

「くくく、そのままの意味じゃよ。そうじゃの、特に…」


『…零兄』


あんず先輩が怖がってるでしょ、やめてあげて。さっきの零兄の言い方、冗談に聞こえたけど多分…


「A、睨まないでおくれ?それじゃあの、明星くんとあんずの嬢ちゃん」

「はい」

「ばいばーい!」


ペコッと軽くお辞儀をする。歩き始めてもずっと手を振ってくる明星先輩…元気だ。

2人が見えなくなると零兄と二人きりになった。

零兄は2人が帰った方向をじっと見つめている。その目はどこか羨ましそうな…そんな感じの目に見えた。


『零兄、家…入ろ』

「青春じゃの」

『え?』


いやいや、青春って…。


『ねぇ、明星先輩とあんず先輩って付き合ってるの?』


思い切って聞いてみる。


「ん?付き合っておらんじゃろよ、あの二人の関係はアイドルとプロデューサーじゃ」

『へー…』


零兄がいうなら本当なのだろう。アイドルとプロデューサーの関係…。ということは仕事仲間か。


「もちろんクラスメイトでもあるぞ?」

『ふーん…』


「Aから聞いてきたのに興味無さそうじゃの?」

『そんなことないよ』


そう言うと私は零兄を置いて家に戻ることにした。そっかー、付き合ってないのか…じゃあ、あんず先輩は無理か。


「A」

『…なに?』


家に入ろうとすると零兄に呼び止められた。なんだろうか。


「我輩でよければ相談に乗るぞ」


『御遠慮します』


そう言い、勢いよく扉を閉めた。

あの人に隠し事が出来ない。全てお見通しだ。恐ろしい…。

63 お父さんの夜ご飯→←61 またあそぼうね



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (75 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
215人がお気に入り
設定タグ:あんスタ , 朔間兄弟 , 大神晃牙   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミラ - 更新頑張ってください! (2020年2月23日 2時) (レス) id: b8fc8df598 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りんごあめ | 作成日時:2018年9月12日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。