39 講堂 ページ39
ドリフェス会場の夢ノ咲学院講堂。
たくさんの人で賑わっている。
「すごい人ね〜」
「とりあえず受け付けに行くか。A、迷子になるなよ」
『…うん』
本当にすごい人。生徒会の人達が誘導などを行っている、大変そうだ。
「受付の最後尾はこちらになりまーす！」
最後尾と書いた看板を持っている人の隣に小さな男の子。ぴょこぴょこと飛び跳ねながら声をかけていた。可愛い。
私より年下に見えたが赤いネクタイをした夢ノ咲学院の生徒、同い年だ。
「あら、受付はこっちみたいよ」
「よし、並ぶか」
案内係の指示に従い並び始めようとする両親。だが私達が入るのはここではない。
なぜならここは「一般入場」の列だから。
『待って、二人とも』
「ん？どうした」
『私についてきて』
2人を連れて人混みの少ないところに向かった。
朝、兄からメールが届いていた。ここに来るように、と。
『…敬人兄、来たよ』
待っていたのは敬人兄だ。関係者入口は別にあるらしく案内してくれるらしい。
「A、知り合い？」
『うん、副生徒会長の蓮巳敬人さん。零兄と同じ3年生』
「ご両親も一緒だな、よし」
敬人兄は私たちを別の入口に案内した。
「A、中に英智がいる。その横に座ってくれ」
『…分かった、ありがとう』
「それでは、俺はこれで」
そう言うと行ってしまった。
よりによって天祥院英智の横か。チケット取ってもらったし文句は言えない。
「ここから入ればいいのか？」
『そうみたい』
お父さんが扉をあけると1番前の席があった。前の方から入ってきたらしい。ほかの人たちは後ろから入ってきている。
「あ、お〜い！Aちゃん、こっちだよ」
声をかけてきたのは天祥院英智。子どもっぽい人だ。
「あの人も知り合い？」
『チケット取ってくれた人。生徒会長の天祥院英智さん』
まぁ！と言い挨拶しに行く母。父も後ろからついて行き、一緒に挨拶をしていた。
「はじめまして、朔間零と凛月とAの母親です〜！」
「父親です、いつも子供たちがお世話になってます」
「いえいえ、お世話になっているのは僕達の方ですよ」
目立つからやめてほしい。
「Aちゃん、良かったら隣においで」
ここは天祥院英智の隣に座った方がいいのか。
…両親を隣に座らせて変なことを言われる可能性もある。
『いいですよ』
今回だけだ。
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冬乃(プロフ) - よっ！ (2018年8月30日 18時) (
レス) id: db15aabe3a (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 面白い作品で好きです！あと、12話で英智さんのあだ名がエッちゃんじゃなくてセッちゃんになってますよ? (2018年8月19日 21時) (レス) id: 23ae3ada38 (このIDを非表示/違反報告)
リーリエ - とっても面白いです！続き楽しみにしてます♪ (2018年8月15日 17時) (レス) id: e54f7d496b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごあめ | 作成日時：2018年8月2日 0時
