21話:全て嘘でした ページ21
俺の発言に戦闘態勢を取っていた生徒も固まった。
恐怖が全面に表れている子もいる。
あれ、俺これ、もしかしなくてもやり過ぎた?
「A、やりすぎだぞ」
「あー…やっぱり?」
いつの間にか俺の隣にいた「偽者」を見た生徒は驚き、目を見開いた。
マジか。と、頭を掻いた俺は、モニタールームからみたいるであろう教師陣に手を挙げて、もう無理だと訴える。
それを見た生徒は心底訳がわからないと言わんばかりの顔をしていたので、俺は着けていた仮面を取った。
俺がパチンと指を鳴らすと同時に何もないところから半分君が出てくる。
勿論それを見て驚く生徒。まあ、当然だ。さっき殺されていたはずなのに、半分君はなぜか無傷。
当の本人はみんなに「大丈夫!?」と言われ続けるたび、頭の上に「?」を浮かべ、「おう」という。
扉ががらがらと開いた。氷は「偽者」がなんとかしたらしい。
「って、相澤先生!?それに校長先生まで!!?なんで!?」
「急用とはなんだったのですか!!」
「あの、その人たちって…」
さっきの名前を呼んでいた男子生徒が指をさす。人に指をさすな!と、怒ろうかと思ったが、その子の指は微かに震えていてまだ警戒が解けていないとわかって開けた口を閉ざした。
「あー…緑谷達はあの時いたんだったか…大丈夫だ。こいつらは敵じゃない…今は」
「何か最後不吉な言葉が聞こえたんだけど俺だけ?」
「大丈夫、うちもだから」
何か慰めあってる…デキてんのかな?
そうなると高校生にも負ける俺…え、悲し…。←
「A、大丈夫か」
「あ、うん。あ、えっと…それよりニセ君。とりあえずあの子、いい加減離してあげて?可哀想だから…」
手をあの子の方へ向ける。
「あの子」とは、爆豪勝己くんのことだ。
あの状態でずっと居るのは可哀想だ。見るだけで心が痛む。
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名無し - 少しよろしいでしょうか? 内容は少し違うのですがこの小説に 似ていたものがありまして、 勘違いかもしれないんですけど この作品がパクられているかも、 しれません (2019年8月17日 19時) (レス) id: 8bef809b57 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - ありがとうございます!! (2018年3月3日 20時) (レス) id: 7d19fd6c34 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - 更新楽しみにしてます! (2018年2月17日 16時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒兎 | 作成日時:2018年1月15日 0時