▼ 花巻side ページ7
教室に戻れば、いつも通りで、多分、前の違うのは、そこにAが居ないこと。
そして"A"という名前を思い出せば、思い浮かぶ情景は絶対あの場面で。
"そんなに凛ちゃんの可愛さに嫉妬したの?
でもこんなことしたって、アンタは凛ちゃんに勝てないでしょ?不細工だし"
Aに対して、及川が放った言葉。
そして、Aはそれに対して黙っていて、そんなAを見た及川は、
"仕事以外取り柄ない様な奴が仕事しなくなってどうすんの?
役立たず。早くうちの部から出てってくんない?"
多分、Aの胸を抉ったのは、コッチの言葉。
俺は分かっていたのに、黙っていた。
他の部員達も、一斉にAに暴言を吐き続けた。
俺と岩泉は黙ったままで。
花巻「ゔぅ〜〜ん」
そして俺がこんなにも唸り続けてるのは、さっきまで話していた岩泉と決めたこと。
岩泉"なあ、花巻。
俺らだけでもAのとこ、行かねぇか"
花巻"……俺だって行きてぇよ。
でもな、俺も言うだけ言って、アイツのこと考えてもなかったんだぜ?"
岩泉"俺も、分かってたのに、なんもしてやれなかったんだ。同じだろ"
微笑む岩泉に思わず、言ってしまう。
花巻"…だよな。
じゃあ、俺、Aのこと、呼び止めとくわ"
岩泉"頼むぜ"
出来もしないことをやると言ってしまった。
でも、言ってしまったからにはやる。
そして放課後。
いつもなら、松や及川達と部活に向かう。
だが、俺はエメラルバッグを持つと、早速さと、教室を出て行くAの手を掴んだ。
「は、…なま、…」
花巻「えっと、その、ちょっと、一緒に来て
くんない?」
「なんで…?」
明らかにキョドっている。
俺が目を合わせようとすれば、逸らしてきて。
でも、それも仕方ないことだと心の中だけで納得する。
花巻「話、あるんだ。
俺と、岩泉だけだから。安心しろ」
すると、震えていた手が、止まった。
「及川とか、居ない?」
花巻「大丈夫。来ないから。
俺らはただお前に謝りたいだけなんだよ」
警戒が解けた。
そして、Aは、俺に言う。
「…分かった」
そういうと、俺の隣ではなく、数メートル離れて後ろを歩き出した。
…一歩ずつでいい。
無理しなくていいから。
花巻「ごめんな。A。
無理させて」
今はこんなことしか、言えないけど、それでも、ちゃんとお前の力になれる様に。
花巻「いつもありがとうな。
頑張ってたお前、疑ったりして、ホントごめんな」
拙い言葉しか出てこねぇけど、
それでも、
その瞬間、制服の裾を引っ張られた俺は、
反動で足を止めた。
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水無月のぞみ - あのグズさっさといなくなればいいのに！ (8月3日 19時) (
レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
うさぎりんご - あの！このお話はもう更新しないのですか？失礼を承知なのですが続きがとても気になります…もしよければ続きを書いていただけませんか？ (2022年3月24日 18時) (レス) @page8 id: 5a928aef25 (このIDを非表示/違反報告)
(o´･ω･`o)(プロフ) - めっちゃ気になるとこで終わった……続き楽しみだったのに… (2021年5月5日 16時) (レス) id: 1f4799768f (このIDを非表示/違反報告)
ワグマン - 終わってまうんですか、もっとみたいです(* >ω<)応援してます(*^^*) (2020年8月11日 12時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)
おかか - え〜！ここで終わり何ですか？続き見たいです！更新頑張ってください！応援してます!! (2020年6月25日 18時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チェスト
| 作成日時：2020年1月3日 2時
