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39.暴走 ページ39

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翌日。

欠伸を一つすると、私は教室に向かう為、階段を上がっていた。

「(三連休明けって辛っ…)」

三日、一軍の奴らからはなにもされずに済んだ為、傷はある程度治りかけていた。

一段、また一段と階段を上がっているその時。

?2「えーw花巻可哀想っw
つか、奈緒、アンタ花巻利用するってヤバすぎw」

…え?
私の横を通り過ぎようとしている女子二人。

?「だって、Aが花巻のこと好きって言ってたからさ、奪ってあげようと思ってさぁ…
A、ウザかったし、目障りだし。
だから、花巻利用して、付き合って、Aのあの心の入ってないおめでとうがめちゃくちゃ笑えたわ」

こんなことを話すのは、一人しかいない。

「…奈緒」

無意識に出たソイツの名前。
そして、その女子二人は、私の方を向いた。

冴島「Aじゃん。はよー」

なにもなかったかのように。
コイツは、私に腹が立っていたからという理由だけで花巻を利用したことをなかったことにしようとしている。
そう、思うと、

プツン。

なにかが切れた音がして、私は気づけば、奈緒の胸倉を掴んで頰を思い切り殴っていた。

冴島「なっ…にすんのよっ!!!」

そう言った奈緒は、私を突き飛ばした。
私は階段を踏み外し、落ちた。

「ったぁ…」

私が落ちた時の効果音でなんだなんだと、野次馬達が集まってきた。

そこまで高いところから突き落とされた訳ではなかったので、大怪我は免れた。
でも、なんか頭が痛い。

視界が歪んでる。
それでも、プツンと切れたなにかは、
溢れて止まなかった。

私は、再び、奈緒の胸ぐら掴んで、

「私にだったら、なにをしてもいいっ!!!
ウザくていいっ!!!目障りでいいっ!!!
なにされたっていいっ!!!
でもっ!!!花巻を巻き込むことは許さないっ!!!」

我ながら、阿呆らしい。
でも、止まらない。
止まれない。

胸倉を掴んだまま、離さず、叫ぶ。

「花巻に、謝れッ!!!」


そう、言って、私は奈緒に、頭突きを一発。

階段から落ちた衝撃と、頭突きの所為でか、私はその後意識を失った。

その後、野次馬の誰かが呼んだのであろう先生が何人か駆けつけて来て、奈緒は、生徒指導室に、私は保健室へ連れて行かれた。

40. :花巻side→←38. :松川side



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茉莉朱(プロフ) - 一気読みしました!もう感動してめっちゃ泣いてます笑笑本当にありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ (2020年3月10日 22時) (レス) id: 97829c5418 (このIDを非表示/違反報告)
かん。 - 思わず一気読みしました!!そして今、泣いてしまっています…笑 久しぶりに泣ける作品に出会えました!ありがとうございます(^ ^) (2019年10月20日 23時) (レス) id: c004faa138 (このIDを非表示/違反報告)
COCOLO(プロフ) - え、いや、うん。大好きです(真顔) 一気読みしちゃいました笑笑 更新頑張ってください! (2019年8月14日 3時) (レス) id: 7891f327e3 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - もう、ヤバイっすね。(←語彙力)この作品が好きです!!更新頑張ってくださいネ!!!応援しています (2019年7月31日 17時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
ruru(プロフ) - この作品めっちゃ好きです! いつも更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2019年7月29日 17時) (レス) id: 3379e030f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チェスト | 作成日時:2019年7月22日 2時

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