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3時間ほどレストランに滞在した気がする。
北斗が送るというのを無理やり断って、それぞれ帰路についた。
「…報告書。」
事務所についてすぐにパソコンを開いて、報告書に手を付ける。
今回の依頼は少しだけ異質だった。
『息子に恋愛をさせたい。』
だから、作戦を練るのも時間がかかったし、行動だって慎重になる。
報告書を書きながら、楽しそうに笑う北斗のことを思い出した。
「…なんで彼女いないんだろ。」
女の子に放って置かれる理由がない。
顔が良くて、クールに見えてお喋りで、気配りもできるけれど、自分にも素直で、頭の回転も早い。
モテない理由がない。
「…調子狂う」
白い歯をのぞかせて、犬が尻尾を振るように笑う彼を思い出しては、湧き上がる感情から目を背けるのだ。
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作者名：SoRA | 作成日時：2021年5月10日 20時
