１８２．大介side ページ32
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涼太は小さいころから全くと言っていいぐらい甘えなくて。
母さんはもちろん、俺と辰哉も心配で仕方なかった。
溜め込んで溜め込んで爆発という名の高熱が出る涼太。
それは大人になるにつれなくなってたんだけど、でも、やっぱ心は疲れてたりしてるせいなのか今回は体調を崩した。
高熱ではないからなんとなくべつに理由がありそう。
涼太の涙で濡れたTシャツを着替えて、涼太の部屋に戻れば、ベッドで体育座りして顔を埋めてた。
大介「涼太、おいで？」
涼太「...ｷﾞｭｯ..」
いつもなら抱きつくように手を挙げても嫌とか言うのに。
涼太「だいにい...」
大介「...え、あ、どしたの？」
急なだい兄呼び。
涼太「....おれ、、」
涼太は昔いじめられてたことを話してくれた。
それは俺が知らない話で、階段落とされたのはわかってるけど理由がそんなことだとは思わないし。
しかも、なんで今まで言わなかったのか、そこが一番聞きたいけど、聞いちゃいけない気がする。
翔太「飯だけど」
大介「あ、翔太」
翔太「...頼まれただけだし。べつに何も聞いてねぇから」
大介「なんも言ってないけど」
翔太「とにかく、飯できたから早く来い」
もう...
大介「下行こ？」
涼太「うん、その前に顔洗いたい」
大介「いいよ。俺、先リビング行くね？」
涼太「うん...」
って言ったけど、待つことにした。
洗面所から出てきた涼太は俺がいるなんて思わないからびっくりしてたけど笑
ご飯食べる前に涼太の熱を測れば36.8
食べたあとはみんな好きに過ごす。
ラウ「大介兄！だっこ！」
大介「っしょ...
辰哉「涼太、お風呂入って来な？」
涼太「ん、」
涼太の後、俺もお風呂入って涼太の部屋に行くといなくて、バルコニーに行く。
涼太「...ｯ..ごめんｯ..さいｯ...」
これ以上は行っちゃいけない気がして、バルコニーに繋がる部屋の入口近くで待つ。
しばらく、謝りながら泣く涼太に俺まで泣きそうで。
部屋を出る。
何も考えずにドアを閉めたから音立てた。
やば、
辰哉「なに泣いてんの？」
大介「べ、つにｯ...」
涼太が泣いてるの見て俺までなんて言えねぇよ。
辰哉「ていうか、涼太は？」
大介「ここ、」
辰哉「ふーん」
ドアを開けて中に入った辰哉は涼太に駆け寄った。
辰哉「どうしたの？」
涼太「ｷﾞｭｯ...」
辰哉「ん、体冷えてるじゃん。せっかくお風呂入ってんのに。熱だってまた上がるよ？」
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作者名：未来
| 作成日時：2020年12月19日 15時
