‧⁺ ⊹˚. ページ6
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You
蓮「先輩、連絡先、」
何度も縋る目黒くんに、
私はなんとも言えない気持ちになって、
LINE、交換してしまった…。
私は小さい時から押しに弱くて、
それで今でも悩んでるのに。
「目黒くん、家どこら辺？」
蓮「もう一駅先です」
「え、じゃあここで降りなくていいじゃん」
私の家の近くまで来て、
ふと気づき聞くと、
もう一駅先！？
蓮「いいんです」
「はい？」
蓮「先輩が危ない目にあったら大変じゃないですか」
恥ずかしげもなくこんなことが言えるんだから、
今まで凄くモテて来たんだと思う。
いや、目黒くん顔赤い。
こやつ、もしや照れ屋か？
「そっか、でもここからどーやって帰んの」
蓮「歩いて帰ります」
「それこそ目黒くんが危ない目に…」
蓮「心配ありがとうございます、大丈夫っすよ」
照れたように笑いながら
控えめに言った目黒くん。
私の家の、暗いオレンジ色の屋根が見える。
ちょうど帰ってきたタイミングが
お兄ちゃんと被って、
お兄ちゃんは口を開いた。
照「え、今日翔太じゃないの」
「うん、翔太早退しちゃったんだって」
照「んで？彼氏？」
目黒くんはお兄ちゃんに見つめられて
ちょっと緊張してる様子。
「ううん、後輩」
照「そっかそっか」
蓮「目黒です」
照「そんな固くなんなくていいよ」
私の大好きな、
くしゃっとした笑顔で笑うお兄ちゃん。
照「そーだ、飯食っていく？」
「え、ねぇお兄ちゃん、迷惑んなる、」
蓮「いいんですか？お言葉に甘えて」
なんで私は目黒くんに
毎日毎日もぐもぐタイムを見られなきゃいけないの…
夜も見られるの、やなんだけど。
照「あーまだできてないっぽいわ」
え、まじ！？
と言いそうになるのを必死に抑える。
照「あ、Aん部屋で待っとけば」
「私の部屋…汚い、」
照「あれのどこが汚ぇんだよ」
目黒くんを家にあげた。
お母さんには、
「翔太くんじゃないの？」
って言われた。
翔太に慣れすぎなんだよ皆は。
晩ご飯のグラタンを美味しそうに頬張りながら
んん、！って言ってる目黒くんは
いつもと違うギャップがあって、
ちょっと可愛かった。
「ばいばい、目黒くん！送ってくれてありがと」
蓮「こちらこそありがとうございました」
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作者名：natsu | 作成日時：2022年8月2日 10時
