Hoffnung (ページ16)

今日:5 hit、昨日:4 hit、合計:262,051 hit

03 ページ16

·

彼は通る声で言う

｢誰だよ、お前。なんでここにいる｣

俺、こんな奴知らねえと言いながら宮舘の方を見る

翔太、初対面でその態度は良くないよと宮舘は彼の前にご飯を置く

｢彼は目黒蓮。昨日佐久間がこのチームに誘ったんだって｣

は?と言う彼

自己紹介くらいしろよ～とまだ眠気が収まらない深澤が言う

｢…渡辺翔太。言っとくけど俺はお前がこのチームに入るのは反対する｣

そう淡々と告げた

ちょっ、翔太と阿部が焦りながら言う

そんな言い方はないだろと岩本も続く

｢無理なもんは無理。勝手に入ってきて急にチームに入る?ふざけんな｣

と足早に去っていってしまった

ごめんね。翔太、根はいいやつなんだよと宮舘は申し訳なさそうに言う

ごめんね～!俺が勝手に連れてきたのに～と佐久間は言う

｢大丈夫っす。そんな簡単には受け入れらないっすよね｣

これが当たり前だと目黒は自己解決させる

現に向井とラウールもこっちをチラチラと見て戸惑っているのだから

ごちそうさまでしたと彼は小さく呟き食器を片付ける

ｽﾀｽﾀ

足早にリビングから出る

今ここにいたら翔太と呼ばれていた人がご飯を食べられない

それに向井とラウールも自分がいることによって遠慮してしまっていると目黒は分かっていた

ｶﾞﾁｬﾝ

そう簡単にはいかないか

これからどうすればいいのか、

考え込む目黒

一方リビングでは

｢あ～、やっちゃったでやんす～｣

佐久間は珍しく作り笑いを浮かべる

前にもあったのだ

ラウールがこの家に来た時

翔太と呼ばれる彼、渡辺翔太は知らねえ奴を家になんか入れたくねえと怒りながら言った

それを聞いたラウールは心底落ち込んだのだ

やはり、来てはいけなかったかと

あの、ラウールの落ち込み具合は凄かった

それに渡辺がそうなる理由も理解していた

だからこそ、2度とあんなことは起こさせないとみんなで決めていたのだ

久しぶりに見たな～翔太くんのガチギレと笑いながらなんとか場を盛り上げようと話す向井

前のときみたいだった…と少し目黒を心配するラウール

やっぱこうなるか…と呟く深澤

｢今、くよくよするのはやめよ。なんとか翔太に納得してもらうようにしなきゃ｣

そう力強く言うのは阿部であった

そうだな、一旦落ち着こうと場をなだめる宮舘

目黒は大丈夫だろうか

翔太はまた納得してくれるだろうか

そう心配しながら