EP2.月の首飾り〈2〉 ページ14
客はコーヒーを飲みながら悩んでいるような顔で呟いた。
「しかし、なんだかやけに慌てていた様子だね。安室くんが花屋に行くと言った時……様子がおかしくはなかったかい?」
そう言われた安室は、「たしかに……」と言いながらなぜ彼女が焦った様子だったのかを考えていた。
「もしかしたら、花屋さんに誰かいるのかもしれないね。例えば……安室くんに内緒にしている人とか」
「ええ?僕に内緒にしている人ですか?」
安室は客が言ったことに、「そんな人いるんですかね〜」と笑いながら答えた。客はその様子を見てニヤニヤしていた。
「それじゃあ、ごちそうさまでした。またくるね」
客はお金を払い出口へと向かった。安室はその様子を見送り、残りの食器の片付けを始めていた。
安室が台所で食器を洗っていると、ドアの方から鈴の音が聞こえ、安室は「いらっしゃいませ〜」とドアの方を向いた。そこには5人の子ども達と1人の男性がいた。子ども達は安室がよく知る顔のようだ。
「おや、コナン君達じゃないか。こんにちは」
「安室さんこんにちはー!bloomからのお届けものだよ!」
歩はそう言いながら袋を掲げた。元太や光彦も同じように、「俺たちbloomの仕事のお手伝いしたんだぜ!」と自慢するように言った。
「そうなのかい?ありがとう、受け取っておくよ。あっ……ちょうどさっき梓さんが花屋に向かったんだ。入れ違いになっちゃったね」
安室は子ども達にお礼を言いながら袋を受け取りカウンターの上へと並べた。そして付き添いであろう男性にも、「ありがとうございます」と礼を伝えた。
袋を受け取る時に、男性の後ろに立っていた女性に気が付いた。安室の位置からはちょうど隠れてしまっていて気づけなかったのだ。
安室はその女性から袋を受け取る時に、首元に小さく輝いたネックレスに目が止まった。そして目を見開き袋を握りしめた。
「そのネックレスは……!!」
136人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
唄海(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラさん初めまして、コメントありがとうございます!オチは今のところまだ未定です。五条オチもいいですね!考えさせていただきますね。応援よろしくお願いいたします! (2022年7月31日 12時) (レス) id: 7262bd6081 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月24日 20時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:唄海 | 作成日時:2022年6月5日 18時