episode53 ページ6
「クラレ先生？」
ut「ハッ、そうだAちゃん！君も今後凄くお世話になる人だと思うから、一緒にクラレ先生が来るの待たない？」
紫「確かにあの人科学部ですし、鬱さんの意見も一理ありますね」
ut「で、でしょでしょ？せやから一緒にお茶でも飲も……」
ｵﾌﾟ「ダメです！！！」
そんなぁ…と情けない声を上げた鬱さんのケツを蹴りあげたオプロイテさんは、何も無かったようにニコリと笑顔を見せてビクビク震える店員さんの後を付いて行った。
絶対怒らせないようにしよう…
お尻を突き上げてだらしなく床に伏せる鬱さんを横目に、そんなことを心に誓いながらオプロイテさんと紫さんの後を追った。
ｵﾌﾟ「さて、じゃあ何にしましょうか」
紫「Aちゃんは何か食べたいものある？はいメニュー表」
「ありがとうございます。えーっと……」
紫さんに渡されたメニュー表に目を向ける。と、そこには初めて見る色鮮やかな不思議な食べ物。
ポカーンとそれを見つめていると、「どうしました？」とオプロイテさんが首を傾げた。
「い、いえ…初めて見るものだったので……これなんですか？」
紫「ん？どれどれ……あ、それはショートケーキって言って凄く美味しい食べ物だよ！」
ｵﾌﾟ「……もしかしてAさん、ケーキを知らないの？」
「お、お恥ずかしながら……」
この国では誰でも食べれる一般的な食べ物なのだろう。なんだか無知な自分が恥ずかしくなってきた。
しゅん、と項垂れる私にオプロイテさんと紫さんはわたわたと慌てたかと思うと、店員さんを呼び、そのページにあるケーキとやらを全て注文した。
そんな彼女たちに、またもやポカーンと口を開けて驚いていると、くすりと笑われてしまった。
紫「Aちゃん！全部美味しいから！全部食べてみて！」
「ぜ、全部はちょっと…」
ｵﾌﾟ「一口だけでもいいから摘んでみて？残ったのは私たちで食べますから」
「…ありがとうございます」
紫「せっかくなんだから、色々チャレンジしちゃお？」
「はい！」
ふわりと楽しそうに笑う目の前の彼女たちにつられ、いつの間にか私も頬を緩ませ、ふにゃりと笑った。
──優しいくて…温かい人たちだな…
また、三人でゆっくり港町をまわりたいな。
そんな思いを胸に秘め、次々と運ばれてくる宝石のような綺麗なスイーツたちに私は目を輝かせたのだった。
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蛇狐(プロフ) - #ゆー@金欠民族さん» ありがとうございます！自分のペースで頑張っていきます！ (2020年12月11日 16時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
#ゆー@金欠民族 - 後編決定おめでとうございます！！ばちくそにおもろいです！！ ゆっくり、ゆっくりでいいんで続き待ってます！！ これからも頑張ってください！！ (2020年12月10日 20時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 妖々 梅雨里さん» 仕事の都合上、更新するペースはまちまちになってしまうと思いますが、頑張ります！ (2020年9月12日 21時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
妖々 梅雨里 - 更新ゆっくりと頑張ってくださいね〜無理をしたらちょっと……ね〜。 (2020年9月12日 12時) (レス) id: f5b2ce54f6 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - アズライト@pitterさん» ありがとうございます！これからもビシバシと物語を進めていきます！ (2020年8月20日 0時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年8月19日 8時
