episode80 ページ33
朝食を食べ終え、今日の作業に取り掛かる。壁の破損や地面の陥没という幹部による“内ゲバ”によって発生した城の損傷の修復依頼が二件ほど来ていたので、午前は修復班について午後から銃開発班と合流する予定となっている。
ここの幹部はどうやら血気盛んのようで、よく城中を駆け回って喧嘩をしている。修繕履歴の書類を確認すると、爆弾の威力の確認と称して総統閣下の執務室を破壊した記録も残っていて……とりあえず見なかったことにした。アホでしょ。
ズールに午前の指示を出し開発班を任せ、修繕の指揮をとる。
zm「ひひ、やってるやってる」
「あれ、ゾム」
zm「よっ！」
陥没していたところを取り敢えず埋めて補強し、壁の修繕に取り掛かったところでひょっこりと何処からか現れたゾム。手を挙げてやってきた陽気な彼だが、この壁を壊した犯人である。
ゾムは近くにいた技術兵の肩を組み、「励んでるね〜」と笑った。冷やかしに来たのかこの人は。
「作業の邪魔しに来なら帰って、」
zm「ちゃうちゃう、手伝いに来たんやって」
「手伝い？ゾムが？」
zm「俺結構出来る方やで、な？」
と、肩を抱き寄せている兵に同意を求めると、彼は苦笑しながら首を縦に振った。にわかに信じ難いが、彼の反応を見るに本当の事なのだろう。
「ゾム様は手先が器用で建国当時の城の大改修の時に色々とお世話になりました」
「そうなんだ、じゃあ任せようかな。元はと言えばゾムが原因なんだし」
zm「任された！」
ふざけたように敬礼をするゾム。残念だけど逆の手だよそれ。
「Aさん、後は簡単な作業なんで少し早いですが開発班の方へ様子を見に行かれては？」
「そうだね、じゃ後は任せた」
少し不安が残るものの、なるべく今日中に試作品を仕上げたい私は彼の進言に甘えて開発班と合流することにした。
開発班の中にはミカエルがいる。彼は仕事に私情を持ち込まないように徹底しているようだが、朝のこともあり少し心配だ。
「まあ、彼らなら大丈夫か」
こちらに赴く前の様子を思い出しながら、私は作業場に向かった。
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蛇狐(プロフ) - #ゆー@金欠民族さん» ありがとうございます！自分のペースで頑張っていきます！ (2020年12月11日 16時) (
レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
#ゆー@金欠民族 - 後編決定おめでとうございます！！ばちくそにおもろいです！！ ゆっくり、ゆっくりでいいんで続き待ってます！！ これからも頑張ってください！！ (2020年12月10日 20時) (レス) id: 3046ae6781 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 妖々 梅雨里さん» 仕事の都合上、更新するペースはまちまちになってしまうと思いますが、頑張ります！ (2020年9月12日 21時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
妖々 梅雨里 - 更新ゆっくりと頑張ってくださいね〜無理をしたらちょっと……ね〜。 (2020年9月12日 12時) (レス) id: f5b2ce54f6 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - アズライト@pitterさん» ありがとうございます！これからもビシバシと物語を進めていきます！ (2020年8月20日 0時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年8月19日 8時
