栗花落姉妹はシスコンすぎる【鬼滅の刃】

秘密の特訓 ページ14

「A、覚悟はできてる？」


突然、カナヲにそう問われた。

覚悟はできてるかって...？当たり前じゃないか


″鬼殺隊に入る″、命を掛ける覚悟はできているとも


大切な人を殺す鬼への憎悪

人を食い散らかす鬼への嫌悪

人を苦しめ貶める鬼への憤怒


この蝶屋敷で働き初めて、何人もの鬼殺隊士に出会った

そして見てきた


親を殺され
友を殺され
家族を殺され
居場所を奪われ
生きる意味すら奪われ

絶望の淵へと突き落とされてしまい


そんな鬼への復讐を誓って鬼殺隊に入った人達

ボロボロで、それでも命を張って...


そして死んでいく人達のことを


そんな鬼を滅殺したいと思うのは可笑しいことなの？


特に柱の方々は悲惨だった

過去が誰よりも辛いため、その分、鬼への憎しみも強い

だから柱は蝶屋敷にはほとんど来ない。来るときは決まって.........


意識不明の大怪我を負った時だけ
それでも柱は強いから数日で目を覚まし、任務へと出掛けていく


一度だけ見た、柱の戦う姿はキラキラと輝いているようだった

私もあんなふうに頼もしい人になりたいと思った


私とも仲良くしてくれている柱
優しく不器用な柱


私はそんな素晴らしい人達の姿を見たから、鬼殺隊に入りたいと願った



カナヲは姉さんにとめられながらも、鬼殺隊に入る気満々だ


だからカナヲはカナエさんの見よう見まねで花の呼吸を習得した

私も、カナヲの花の呼吸の見よう見まねで


我流の命の呼吸を習得した


もう、準備万端なのだ



藤襲山

柱...特に姉さんに絶対に行くなと言われている場所


けれど、鬼殺隊に入るためには絶対に通り抜けなければならない関門



あぁ、明日は最終選別...

カナヲと二人で約束した



もう、私達のような被害者を出さないためにも

鬼を狩ろう


一匹でも多くの鬼を滅殺して人々を救おう、と




一年前にした交わした約束

今でも鮮明に覚えている


守らなければいけない、絶対に

七日間、生き延びなければならない


みんなを悲しませないために



だから、だから


「カナヲも死なないでよ(明日に備えて、もう寝よう)」


本音は隠したまま...

カナヲにプレッシャーをかけさせないために

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