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Dr.ロレイスの提言３８ ページ40
続けさせてもらう。
軍が協力者になってくれたら、とても心強い。しかしそう簡単に進むわけがないんだよ。テクタの上官は私達側だ。何かを暴くために動いている。しかし上官の更に上がどうなのか？だよな。機動部隊を派遣するように司令を出したのも、部隊名を決めたのも更に上の上官らしく、テクタ達は命令に従いながら、機動部隊内部のみで活動していた。下手しなくともバレたら厳罰だ。テクタの上官は勇気がある人のようだ…一度会ってみたいが、あまり関係を持つと怪しまれるかもしれない。
何となく分かってきたのは、私達の敵は大きいってことだな。財団の管理者か上役あたりと、中央病院の研究員、そして軍上層部。私達は総勢…多く見積っても二十にすら届かない。セキュリティも権限もいまいちだ。シジロと上官のクリアランスが最も高いけれど、サーバーへのアクセスと、セキュリティ突破だけでは…システムウロボロスに勝てない。睨まれたら、勘付かれたら終わりなんだ。相手の手が見えないように、私達も何か偽装して見えない手を作らねばならない。システムへのアクセスはシジロの名がログに残る。セキュリティも同じだ。テクタの身分証でセキュリティを回避しても、私達のマイクロチップが入退室を記録する。テクタが行動するなどもってのほかだ。軍に気付かれてしまう。
軍と財団の上層、そして中央病院(の一部かもしれない)はいわゆる…グルと言うやつだったら？先程上げた行動が見つかった瞬間、私達は終わりだろう。私とシジロの記憶は掠れ、テクタ達は軍法会議にかけられ、何事もなかったかのように消される。
どうしたものか。
やっぱりブラックボックスからか。
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