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深夜1時 ページ19

。☆








喫茶店を出て歩き出す。向かうのは、当たり前だが中原さんの所。あの警察署だ。


思えばあの場所から始まった。
深夜1時、外を一人で彷徨いていたあたしに声をかけてきて。ぶっきらぼうな態度と悪い口調から、最初はこんな警察官が居てたまるかと思った。けど、中原さんの本当の優しさを知った。あの人があの時あたしに声をかけてくれなかったら、中原さんに出会うことも無く、七瀬と向き合えることもなかった。あたしは、きっともっと酷い人間になってた。中原さんの優しさに触れて、温もりに触れて、その掌が触れた。それからずっと頭の中は中原さんでいっぱいで。

本当に、どうしようもなく好きになったの。

だから、この気持ちをこのまま消したくない。伝えもしないまま、無かったことになんかしたくない。フラれてもいい。もう近付けなくなってもいい。それでもいいから、伝えられるありったけの気持ちをぶつけたいの。



しばらく歩いて、ようやく警察署が見えてくる。その前に、人影が見えた。二つ並んだ、背の高い影。そこに居たのは中原さんと、誰か、分からないけれど女の人。








「 な、かはらさん 」

「 ん?おう、松風。この前は有難うな、楽しかった 」








楽しかった。そう笑う中原さんはいつも通りで。ああ、本当に、なんてどうでもいいことで悩んでいたんだろう。中原さんがあたしのことを見る目は、あの日と何ら変わっていないのに。

ふと、あたし達の様子を見ていた女性が口を開いた。







「 あら、中也の彼女?随分可愛らしい子を捕まえたのね 」

「 へ、か、かのじょじゃないです! 」

「 ふふ、本当に可愛い。あなた高校生? 」








優しく笑いながらあたしを見る彼女は、すごく綺麗だ。可愛らしい、なんて言葉はあたしではなく貴方自身に似合うのではないか。


そんな、どうでもいいことを考えていた。

それは、“あの人”の言葉で止められる。



















「 冗談云うなよ。此奴高校生だぞ?とっくに成人した奴が手ぇ出すような相手じゃねえよ 」









空気が、凍った。

それはあたしだけかもしれない。それでも空気は音を消し、代わりに胸の奥で小さく、ぱりんと何かが砕ける音がしたのだ。








「 ちょ、Aっ!? 」








夏希の声を無視して駆け出した。あの人の目の届かない所に行きたかった。どうしようもなく、ぐちゃぐちゃになったこんな顔、見せたくなかった。

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しょこたん(プロフ) - 初めまして!警官中也さんとか最高過ぎます!続き更新してほしいです! (2018年12月10日 20時) (レス) id: 130af08cdc (このIDを非表示/違反報告)
しらせ(プロフ) - キサラギさん» コメントありがとうございます!その発想はなかったけど面白すぎませんか、、、笑 中也さん不憫すぎます笑 マフィア中也さん×警察官夢主ちゃん、、、それはそれで面白いかもしれませんね笑 ありがとうございます! (2018年8月24日 6時) (レス) id: d14bf30071 (このIDを非表示/違反報告)
キサラギ - タイトルだけ見てるとマフィアの中也が (身長のせいで) 警察に補導されたのかと思って笑ったw (2018年8月24日 0時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
しらせ(プロフ) - 乃杏さん» コメントありがとうございます!夢主ちゃんと中也さんが色々すれ違っちゃうかもしれませんが、また暖かい目で見守ってやってください〜笑 (2018年8月22日 7時) (レス) id: bba8357d2d (このIDを非表示/違反報告)
乃杏(プロフ) - 夢主ちゃん!大丈夫!私の親は6歳差だから! (2018年8月21日 17時) (レス) id: 477b1e96bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらせ | 作成日時:2018年8月11日 20時

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