風邪 ページ11
寒い…寒気がする。
怠い、体が重い…
ピピッ
「…38.4…熱あるじゃん…」
外を見れば白いものがふわふわと舞ってる。
雪かよ…初雪…積もらないかなぁ…
殺戮も沙奈華達に禁止されちゃったしなぁ……まぁ法律的なので殺人はだめなんだけど……
「…だる…病院行けないもんなぁ…あー…薬あったかなぁ…」
部屋を漁ると風邪薬が2、3錠…足りるかなぁ…
まぁいいや、飲も…
……この後…寝るかぁ…何もする気力ないわ…
ベッドに潜り込めば意識を睡魔が掻っさらう。
ボクの意識は容易く闇に堕ちていった…
………目が覚めた……時間は……5時間も寝てたのか………結構寝たなぁ……
心なしか体調も少し回復した気がする。
それにしても…久々に、何も夢見なかったな…
…外…出てみるか。
ジャンパーを羽織り靴をつっかけて外に出る。
凍てつくような寒さだけど、熱で火照った体には丁度いい。
……つまんない、なぁ……この辺は事件起こせないし……そういえば、ボクの仕業として見せかけるために2、3軒の家族を殺すっていう事件起こってるけど……しょぼいよなぁ…あーいう、なんか、規模の小さい感じのやつ。
やるなら、もっと…派手に?自分がやりました〜っていう感じの?自分らしいやつのが面白いよなぁ〜……
ボクだって誰かに言われたから、里ごと潰すっていう今のスタイルとってるけど、それを真似する奴は今んとこ居ないし。
…考え事してたらめっちゃ寒い。
中入ろ…あー寒…見つかっちゃおしまいだし。
部屋に入ると机の上に薬が追加で置かれてる。
手紙もある。あ、ご飯もある。
『風邪薬。食後1日3回の服用とのこと。早く治したければちゃんと飲む。とりあえず5日分置いておきます。
あと、お昼ご飯は沙樹が作ってくれたのでそれも置いておきます。くれぐれも無理はしないように。 裏沙より』
…姉御肌だねぇ…ま、親切でやってくれたし、ボクとしても治したいから、風邪治ったらお礼言わなきゃね。
ご飯を食べて薬を飲む。
やる事もないからまたベッドに潜る。
……目を瞑っていれば睡魔がまたやってくる。
………意識を持っていく。
…………深い闇の中へ。
……………二度と目覚めなければ、いいのに。
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