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「A倒れてんのかよ!!?」


思わず声を荒げ、その場を立ち上がってしまう平助


「平助、落ち着け」

「ずっと目ェ覚ましてねえのか!?
まさか…死んでねぇよな!?」

「平助」


俺がいつもより重い声を出すと、平助はハッとして。しかし、眉間にしわを寄せて握った拳が震えていた。
平助が、力が抜けたように座る


「…俺のせいか…?」


声を絞り出すように、震えた声を出す平助


「あんたのせいでも、誰のせいでもない。Aが自分の意思でしたことだ」


きっと、誰にそう言っても、誰もがこの言葉を素直に受け入れられないだろう。自分を責めるだろう。
俺だって平助にそうは言っているものの、自分で自分を納得しきれていない



「…今どこにいる?」

「Aの部屋だ」

__________


あれから平助は毎日暇があればAの部屋に行った。他の幹部ももちろん通っていたのだが、平助はそれよりも頻繁だった。

きっと責任を感じているのだ。それに加え、大切な人がその身をていしてまで、自分を守ってくれたことを。


平助はAが人間ではない存在を証明してしまう存在で、平助をこれからどうするかは副長も頭を悩ませた。
しかし、平助が刺されたところを新選組側の隊士が見なかったことを含め、彼はこれからも普通の生活を送れることになった。



「A、お前の好きな団子買ってきたぞ」


あれからどの位経とうとしているだろうか
Aはまだ目を覚まさない


「お前が起きたら、一緒に食べような。だからこの団子腐っちまうまでに起きろよ」


トン、と団子の入った箱を置く
すでに置かれていた、もう人が手をつけることは出来ないであろう団子の箱と、“入れ替えて”



な?とAに笑いかける
『平助って笑顔がお日様みたいだよ』といつかAに言われた



「A。俺今日さ、新ぱっつあんと左之さんから、一本取ったんだぜ」


へへっと笑う平助

声が震える


「すげーだろ?…A。俺、まだまだ強くなるよ」



Aの手を握った。
その手の冷たさに驚いた。昨日よりも冷たくなっている



「A、死なねえよな…?
…お、お前なら図太いし大丈夫か!」


俺が御陵衛士に行くことを伝えてから、Aが無理をして笑っているのに気づいていた。
でも、俺は自分の意思が揺らがないように、自分を守るために、気づかないふりをしていた


『はぁ!?もう一回言ってみな!』
その大好きな声は、帰ってこない。

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ドラごん(プロフ) - にわかさん» ありがとうございます!頑張ります! (2016年7月12日 21時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
にわか - 更新頑張って下さい応援してます! (2016年7月12日 21時) (レス) id: 273458644d (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 睦月 雪さん» そう言っていただけて、とても嬉しいです!最近本当に忙しく疲れてしまって全く更新ができていませんでした…。一気に更新が来ると思うのでもう少々お待ちを!本当にコメント嬉しかったです。ありがとうございました (2016年5月25日 0時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
睦月 雪(プロフ) - すごく好みの作品です!読んでいて飽きないし楽しいです。更新がんばってください!楽しみにしてます! (2016年5月24日 23時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 燐タロさん» ありがとうございます!!頑張りますねっ!! (2016年2月16日 22時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドラごん | 作成日時:2016年1月16日 11時

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