Silver Soul 【銀魂】ー俺達の生き様ー【Ⅲ】 (ページ20)

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第120話　万事屋side ページ20

壊れた襖
煙が立ちこめる中、男、阿伏兎は
平然な顔をして立っていた

阿伏兎「…まいったねこりゃ」

「「「「！！」」」」

阿伏兎「もしやとは思ったが
その傘その肌
ようやく鳳仙(じーさん)との戦争
避けたと思ったらこの様だ

勘弁してくれよ
俺ぁ共食いは趣味じゃねぇんだ

これも夜兎の血の宿命かね
絶滅(しぬ)まで戦い続ける
呪われた種族の」

神楽は真剣な眼差しで
阿伏兎を見たまま後ろにいる銀時に
吐き捨てるように言う

神楽「銀ちゃん
ここは私に任せるアル
行くヨロシ」

銀時「馬鹿か
四人がかりでもやべぇ相手だ」

新八「行ってください銀さん

神楽ちゃんは僕が護ります」

神楽「はっ！？
何言ってるアルか！！
お前なんか足手まといアル
さっさと行けよ！！」

新八「足手まといです銀さん
さっさと行ってください」

神楽「おめぇだっつーの！！｣

呆れた銀時は
ひとつ大きなため息をつくと

銀時「…ったく
おめぇら待ち合わせ場所はわかってんだろうな、おい」

────次会う時は陽の下で────

銀時「上等だ！」

楓乃音「(…尊敬されてんな
多分、銀だから…コイツだからなんだろうな…
ここまで信じられてんのはきっとコイツが…
馬鹿だけど意思が真っ直ぐしてるからなだろうな…)」

楓乃音と銀時は
新八と神楽に背を向けると走っていった

阿伏兎「…。
人生ってなぁ
重要な選択肢の連続なんて言うがね
こんだけハッキリババ引いた奴は初めて見たねぇ

あちらさんハズレだ
夜王相手に2人…この世に1片の肉片すら残るまいよ
お前さん達が正解、助かったねぇ
2人仲良くミンチにしてやるよ」

神楽「ハズレはお前アル
その粗末なもん陰部破壊(あらびきウインナー)に
してやるよ」

「おいおい…
何3人で盛り上がろうとしてんだよ
俺も混ぜろよ」

傘を向ける神楽
薙刀を向ける新八の肩に手を乗せる人物

新八「きっ、鬼翔さん！？」

鬼翔「よっ、合流すんの遅くなったな
なんせ清美達とはぐれちまってな
こいつぁ、少しは暇潰しになるだろ？」

阿伏兎「甘く見られたもんだな」

神楽「足手まといネ」

鬼翔「なこと言ってる場合か？
てめぇ、1人で殺れると思ってんのか？
こんだけの覇気持ってる男をか？」

神楽「…。」

鬼翔「1人より3人居た方が
力は倍に膨れ上がるって言うだろ
群れるのは嫌いだが戦闘となりゃ話は別だ

楽しめそうじゃねぇか」

鬼翔は阿伏兎を見て不敵に笑った