僕の名前を言ってご覧。【呪術廻戦】【男主】 (ページ2)

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プロローグページ2

僕の家には_ある物_が伝わっていた

僕はそれに適応できる特殊な人間だった

まぁ、そんなことを知ったのはつい最近な訳で。
それまではごくごく普通な一般学生。

なーんの変哲もない、ただの一般家庭のただの長男。

ちょっと頭が悪くて、ちょっとだけ下のランクの高校に進んでしまっただけ。

そう。ただの学生だった。

「つーまらんにゃぁ」

1人で下校している寒空にそっと言葉が溶けていく。

時は黄昏。電車の窓から入ってくる橙が目に染みる。
なにか起きないかな。そんな妄言にまで縋ってしまう自分は相当今が嫌いらしい。

「ちょっとだけ探検しようか。何か……見つかるかも」

時々。ちょびっとだけしている探検。

ただ近所の神社とかを回るだけなんだけど。

立ち上がり電車から降りる。

今日は風が冷たいなぁ……。

首を竦めながら空を仰ぐ。

トコトコ歩いて約5分。
近所の廃れた神社はなんだか物寂しい。

ぐるっと一周してみるものの特に何も無い。

「つまんな……いつも通りじゃん……」

寂れたブランコに座ってキィ。とならす。

きぃきぃきぃきぃ。

後ろにぐっと伸びて仰け反る。
暫くこのまま……。

揺れる反対の世界。どうしようもなく酔ってしまいそう

「ほう。そんなにも変化を望むか」

「素直だね。全部口から漏れてるよ」

「あはぁ、聞こえちゃった?ごめんねぇ……不快だっt……………?」

世界を戻して正面を見るが……

「誰もいない……」

どくっ、と胸が鳴る。

怖い気持ちと好奇心が入り交じってドクドク流れる。

「あは……うそ……」

「嘘ではない。さ、見つけて見せよ」

「おいで。俺らは君を待ってるよ」

すく、と立ち上がり歩き出す。

はやく、早くと気が急いて走っていく。

足が動く。息が切れる。

あぁくそ、もっと運動しとくんだった!

走る。走ってく。

家まで、走る。