気付いて！色柱様！！【鬼滅の刃】

第２５話 ページ26

しのぶside




しのぶ「やってしまった……」



思わず声に出し、朝から何度目かわからない溜息をつく。
昨日、飲み会でAさんの隣に座れて……それで話を盛り上げ為にと思ってお酒をたくさん飲んで……

そこからの記憶が飛んでる。

でも、微かに覚えているのは私がAさんの首に腕を回して「好き」って…



なほ「しのぶ様！」



思わず肩をビクッと跳ねさせた。



しのぶ「な、何？」

なほ「色柱様がお見えですよ！」

しのぶ「…分かったわ。すぐ行くから」




朝起きたらAさんの羽織を抱きしめたまま寝てたんですもの…
洗ったとはいえ、匂いとか付いてないと良いのだけれど…

深く深呼吸をして玄関の方へ向かう。
いつもの笑顔を貼り付けて。



しのぶ「Aさん、こんにちは。昨日は申し訳ありません」

『あ、い、いえ…全然大丈夫です』

しのぶ「羽織まで貸していただいて……洗濯はしておきましたのでご安心を」

『そんな……すみませんわざわざ』

しのぶ「いえいえ、人の物ですから」



Aさんは特に変わった様子を見せない。
いつも通りだ。

少しは動揺してくれているのかなと思っていたけれど…



『では、俺はこれで……』

しのぶ「あ、ちょっ……ちょっと待ってください」



思わず帰ろうとするAさんを引き止める。
な、何も考えずに引き止めてしまった。

えっと、えっと…

ポーカーフェイスが崩れ始める。
次第に汗が出始め、顔も熱くなっていく。



しのぶ「き、昨日、私、Aさんにとんでもない事をしてしまったんじゃないかと…」

『昨日…？』

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