二十五香 ページ27
ポケットの中で何かが振動する。
きっと伯父様だ。
でも、此処で出たら私は拠点に戻されて太宰さんが帰って来るまで一人の時間を過ごさなければならなくなる。
私は少しの罪悪感を感じながらも、バイブ音を無視した。
「すみません、」
『?……あ、私?』
斜め右に、警察の男性が立っていた。
こくこくと頷く男性だが、私マフィアだからなあ、一寸苦手な人種なんだよなぁ。
「お尋ねしたいことがありまして………。」
警察手帳を見せ乍、サクサクと話を進める所を見ると、急いでいるんだなと感じる。
仕方がない、私は別に指名手配になっている訳でもないから此ぐらいは良いだろう。
そう思い、男性の質問に耳を傾けることにした。
「其では、最近、身近に突然と行方を眩ました知人、友人はいらっしゃいませんか?」
…突然何を云い出すかと思えば、市警がそんな物騒な話題を持ち出すなど何事だろうか。
新手のマフィアが横浜に進出してきた?
…まぁ何にせよ警戒は必要かな。
『いえ、生憎友人と呼べる者も少なく、交遊関係の狭い人間なもので。
すみません、とてもお力には………………、』
何せ箱入り娘ですから。
あの親で此の子供です。
すると警察は何処か何かを確信したような表情でペコリと頭を下げた。
「…そうですか。
ご協力ありがとうございます。」
『其では私は此で____、』
「あともう一つ。」
突然悪寒が襲った。
ゾワッと背筋を伝う。
一歩、また一歩と男性が歩み寄る。
…マフィアの圧なら何時も感じてるのに、何故か体が一向に動かない。
……何か違う恐怖、否全く違う力が働いている可能性もなくはない。
「貴方は僕たちをご存知ですか?」
顔を近づけては、べー、と出した舌には鳥が黒く彫られていた。
舌に…黒い鳥の焼き印……何か聞いたことあるような……。
然しそんな思考を張り巡らせている暇に男性の手が降ってきた。
やっぱり大人しくしてた方が善かったかな。
後頭部に強い衝撃が与えられたのと同時に、視界がパチッとシャットアウトした。
_______
___
明日体育大会です。
真平日は嫌ですね。
あと番外編的なもので10日間のあっはんなシーンをね、異能説明と云う名の息抜きで書きたいんですよ。
まぁ気長に待っててください。
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ゆら(プロフ) - 棒緑カエル軍曹ってあれですよね!?あれ私も大好きです!! (2023年2月16日 20時) (レス) @page45 id: 9fa1b4957f (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - イージストさん» ご意見ありがとうございます。えと、少し考えてみます笑私もこの作品が好きなのでそう言うような形で続けられれば嬉しいですし。 (2019年2月27日 16時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
イージスト(プロフ) - これの中也バージョン見たいかも (2019年2月27日 15時) (レス) id: d35fbbbafd (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 博識のうさぎ(仮)さん» これからも、様々な小説で陰ながらこっそりと拝見させて、応援させて頂きます! (2018年12月10日 22時) (レス) id: 09928c8e9d (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - サキさん» ありがとうございます!更新頑張ります!こちらこそここまで読んでくださりありがとうございました! (2018年12月10日 20時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:博識のうさぎ(仮) | 作者ホームページ:
作成日時:2018年8月14日 9時