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『あの、なんでそんな強いんですか。』
「へ……？」
そう聞くと、Aさんは大きな目をまん丸にして固まっていた。
その様子がなんとも小動物っぽくて
『ふふっ…』
と笑ってしまう。
って待って。自己紹介してない。
うわ、忘れてた。
そりゃ急にズケズケ聞くのも驚くわな。
……いや、この子まじで知らんやつに着いてったの？
『あ、名乗ってなかったですね。
灘高校2年の川上拓朗です。
クイズ部と軽音楽部入ってます。』
「え、カッコいい！」
『……どうも。』
この子は思ったことをすぐに表情と口に出すらしい。
「私は〇〇中学1年のAAです。
マンドリン部に入ってます。」
いやツッコミどころ多いな。
2文なのにどこからツッコんでいいのか分からん。
『え、本当にクイズ部とか入ってないんですか？』
「入ってないです。」
『じゃあなんでこんな強いの……』
「ええ、そんな……今日の大会が2回目です。」
『っえ！？』
あの素早い押しで2回目？
それは信じられないけど、
『だからあんな挙動不審……。』
確かにクイズの前にすごいキョロキョロしてたし、
決勝前に相手を褒めるのは斬新だった。
「そんな変な動きしてました⁉」
……無自覚かい。
『試合前にめっちゃキョロキョロしとったよ。』
「いやぁ……緊張しちゃって。」
『試合前に相手を褒めるのはしないし。』
「だって本当にカッコよかったんですもん！」
『いやいいんだけどさ、疑われるかもよ？』
「そうですか……」
しゅんとする彼女。
本当に"しゅん"って表現がぴったりだ。
クイズをやるときの真剣な瞳。
正解の後の溢れる笑み。
知らない男にひょいひょい着いていくところ。
小動物みたいなところ。
たくさんの表情。
素直な心。
……これだけで別れたくないと思わせる魅力が彼女にはあった。
「じゃあ、クイズのこと教えるからさ、また会ってよ。」
『へ……？』
またキョトンとする彼女。
やっぱ変だよなぁと思ったときに、
『いいんですか……？』
と聞かれた。
こっちがお願いしてるのに。変な子。
「いいから聞いてるんだよ。あ、彼氏とかいる？」
『か、彼氏なんていないですよ。というか川上さんこそ、彼女さんいらっしゃいそう。』
「いないから誘ってるの。じゃあ連絡先交換しよう。」
『うわぁ……川上さんが師匠ってことですね！』
師匠か……。
照れくさいけど、この子が弟子ならなんだって教えたいと思う。
「まあ、そうやね。」
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姫宮りな(プロフ) - こんにちは!!!さん» ありがとうございます。もしかして：学校同j((( (2020年7月1日 17時) (
レス) id: f4ccc602c4 (このIDを非表示/違反報告)
こんにちは!!! - はじめまして、あの、その、このお話を読んだ時に、マンドリン、テレビ出演禁止とかをみて、私の学校と似てるなーなんて思いずっと読ませていただきました！すごく面白かったです！19より。 (2020年6月12日 10時) (レス) id: 862c971c3b (このIDを非表示/違反報告)
姫宮りな(プロフ) - みなみさん» そんな暖かく迎えていただけるなんて……もう感動です。書き手冥利に尽きます。ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します。 (2019年10月19日 20時) (レス) id: 44cfe62c3a (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - お帰りなさい！実は、密かに読んでいたので嬉しいです！これからも自分のペースで更新頑張って下さい。 (2019年10月19日 20時) (レス) id: 1c715d90c6 (このIDを非表示/違反報告)
姫宮りな(プロフ) - ぶどうさん» 本当ですね！訂正させて頂きました。ご指摘ありがとうございます。読み返したくなるだなんて言って頂けて光栄です。更新も頑張ります。どうかこれからもよろしくお願い致します！ (2019年9月23日 20時) (レス) id: 14cd469b25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫宮りな | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/Rina_Himemiya
作成日時：2019年9月5日 22時
