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13話 ページ15

ジェイドside

その時とは全く反対の、穏やかで気持ちよさそうに眠っているAを起こすのは、心苦しい気もしましたが、このままでは授業に遅れてしまうため、仕方なく起こす決心をしました。


「A、朝ですよ。起きてください」

『ん……ぅん……』


優しく揺すると、小さな返事が。
体を無理やり座るように起こすと、ぼーっと僕の方を見つめて、とても小さな掠れた声でたった一言。


『……おは、よ……』

「はい、おはようございます。起きれますか?朝食の準備は出来てますよ。」


スっと頭を撫でながら聞けば、ギュッと僕に抱きつきうんうんと頷くA。
彼の寝起きは僕の特権なんです。


あの時、貴方に傷つけられ、救われたことは、私にとってターニングポイントだったのかもしれませんね。

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作者名:雨鯱 | 作成日時:2020年8月29日 21時

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